2017/4/6
【千葉県千葉市エリアS様邸リノベーションレポート②】素材を楽しむ。無垢材尽くしのお部屋
こんにちは! 設計/施工管理の高橋です。
本日は、千葉県千葉市S様邸の工事の様子をお伝えします。
S様邸のテーマのひとつは無垢材へのこだわり。
フローリングはもちろんのこと、建具ドア、ダイニングテーブルやキッチン笠木(仕上げ材)、トイレ内や洗面室まで無垢材にこだわりました。
その一部をご紹介します。
1.無垢材フローリング
無垢材は製材(丸太を板や角材に加工すること)しても自らが持つ調湿機能を失いません。
乾燥している季節は、持っている水分を外に出し、
湿度が高い季節は、逆に室内の湿気を吸収します。
室内の空気を調整してくれるのです。
そのため無垢材が「痩せたり太ったり」します。
そこで、オイル塗装やウレタン塗装を施すことでそれらを抑え込んでいるのですが、施工の段階で一工夫することで、仕上がりが美しくなるのです。
そんな無垢材フローリングの施工方法をご紹介します。
フローリングの間に立てている白い物は、スペーサーという薄い板で、わずかな隙間を均等に空けるためのものです。
隙間を空けることで、無垢材の調湿機能による「痩せたり太ったり」に対応するのです。
特に施工した2月は乾燥し、無垢材が「痩せている」季節。
湿度が上がったとき無垢材が膨張してもいいように、余裕をもたせて施工します。
熟練の大工が慎重に無垢材フローリングを仕上げました。
S様が選んだ無垢材フローリングは、クリ材。非常に珍しいですね。
クリ材は丈夫で、木目がハッキリ出るのが特徴です。
きっとS様ご一家に可愛がってもらえることでしょう。
2.キッチン笠木も無垢材で
フローリング以外にも多くの箇所で無垢材にこだわりました。
キッチンの笠木(仕上げ材)に用いたのは、香川県の製材所から取り寄せたホワイトアッシュ材です。
キッチンコンロ前の開口部にも無垢のホワイトアッシュ材で笠木を施工しました。
継ぎ目部分の僅かな段差も許さない。大工の厳しい目が光ります。
3.無垢材とは関係ありませんが…コンクリートの天井
天井はコンクリート現しにこだわりました。
通常天井裏に隠す電気配線がコンクリート現しの場合は隠せません。
そこで使用したのが鉄管。この中に配線を通し、デザインの一つとして取り込んでしまいます。
ベンダーという工具で鉄管を曲げながら必要な場所に電気配線を運びます。
ワイルドでスタイリッシュな印象です。
お引き渡し時、ご家族に喜んでいただくのが今から楽しみです。
その後の経過や完成後のお写真は、また後日掲載いたします。
お時間ありましたらそちらもぜひご覧くださいませ。