2016/5/19
【横浜市S様邸リノベーションレポート④】スケルトン状態から始まる新たな住まい
ひかリノベ広報部です。
前回のレポートから、かなり間が空いてしまいました。。。
今回は、スケルトン状態から徐々に形が出来上がっていく、工事の流れをお伝えします。
1.墨出し ~ 設備配管
解体が終わった後、図面の寸法を基にコンクリートの床に壁の位置を描いていきます。
簡単に言えば、コンクリートの床の上に、原寸大の図面を描くようなもので、この作業を「墨出し」と言います。
昔は大工さんが「墨壺」という道具を用いて作業していたことから、墨出しと呼ばれます。
最近では、油性マジックで描いている大工さんも見掛けますが、現在でも墨壺を使う大工さんもまだまだ多くいます。
どんな道具かというと・・・
▲出典元:TAJIMA
こんな感じの道具です。
先の黒い部分を引っ張ると墨が付いた糸が出てきて、その糸を指でつまんで弾くとコンクリートの床に線が描かれます。
墨出しが終わると、給水管、給湯管、排水管、ガス管、追焚き配管などの設備用の配管を行います。
写真の青い管が給水、ピンク色の管が給湯の配管、グレーの管が排水管になります。
一昔前は、主に給水管や排水管は鉄管(内側は錆びないようにコーティングされたもの)、給湯管は銅管が使われていました。
現在は、写真のように給水・給湯管は「架橋ポリエチレン管」と呼ばれる配管が主流となり、錆や腐食、漏水に対する心配がほとんどありません。
排水管は、ホームセンターなどでも見かける、いわゆる「塩ビ管」が使われます。
上の写真で、塩ビ管の途中、何ヶ所かボルトが付いた金物で留めていますが、これは排水管が動かないように固定すると同時に、排水された水がきちんと流れるように、決められた勾配になるように高さを調整する役目もあります。
2.床・壁・天井の下地組
下地組とは、壁や天井のボードを張る前の骨組みです。
「垂木」と呼ばれる木材を使う場合と、「スタッド」とか「軽天材」と呼ばれるスチールの材料を使う場合があります。
写真の通り、今回はスタッドを用いて下地組をしています。
また、先程の設備の配管がある部分は、「二重床」とか「置き床」と呼ばれる工法で下地を組んで、その床下地の空間を利用して設備の配管を通しています。
写真はキッチン部分の下地組を撮影したもので、キッチンの図面を基に右から排水管、給湯管、給水管と続き、食器洗い乾燥機用の排水管、給湯管、電源ケーブルと続いて床下から立ち上げています。
床下から見えている白い管はガス管です。
3.中間検査
この段階で、ボードを張る前にお客様と一緒に現場で、スイッチやコンセントなどの位置を確認する「中間検査」を行います。
まだまだ部屋のイメージが湧かない状態ですが、ボードを張った後にスイッチやコンセントの位置を変更するのは、手間がかかってしまうので、図面と照合しながら位置を確認します。
ここまでは徐々に形になっていく感じですが、仕上げ工事に入ると一気に完成に近づいていきます。
さて、気になる完成は・・・もう少しお待ちください。
次回、乞うご期待!