2022/10/12
管理規約にはどんなことが書いてある? リノベに関わる部分は?
皆様こんにちは。ひかリノベの尾高です。
駅近の便利な立地、安全なセキュリティ、日当たりや眺望などを求めてマンションをご検討される方は多いですよね。
ただし、一口にマンションといっても規模、構造、共用施設とそのマンションごとにいろいろなものがあり、また何世帯もの共同住宅となります。そんな時、ある一定のルールがないと、皆さま統一性がなく困ってしまいますよね。
区分所有法ではこのような状況を想定し、個々のマンションの実状に応じたルールを定めることができるとしています。このルールを個々のマンションごとにに定めたものが「管理規約」です。
管理規約とは
管理規約では、共用部分の範囲、使用方法、理事会の権限や義務など管理組合運営に必要なことが決められていて、いわば「マンションの憲法」と言えます。
管理規約は、全ての区分所有者に対して効力および、相続や売買により新たに区分所有者になった人も当然その効力の対象となります。
また、賃借人についても建物等の使用方法に関しては区分所有者と同じ義務を負いますので、規約に基づいた使用を行わなければなりません。
区分所有法第30条(規約事項)
建物またはその敷地も若くは附属施設の管理または使用に関する区分所有者相互間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができる。
区分所有法第46条(規約および集会の決議の効力)
占有者は、建物またはその敷地も若くは附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約または集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う。
区分所有法と管理規約
集会招集の通知は、会日よりも少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければなりません。ただし、この期間は、規約で伸縮することができます。
このように、規約によって別段の定めができる事項、任意で定めることができる事項が、区分所有法によって決まっています。
管理規約で別段の定めができる事項
- 費用の負担割合
- 共用部分の割合
- 議決権割合
- 普通議決権要件等
任意で定めることができる事項
- 管理組合役員の人数や任期
- 駐車場・集会室等の使用方法 等
管理規約で別段の定めができない事項
- 管理規約の設定、変更、廃止の議決要件
- 共用部分の変更の議決要件(ただし、この区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減ずることができる。)
- 建替え等
管理規約の変更
管理規約を新しく定めたり、変更することも可能です。
その場合は、総会にて区分所有者および議決権の4分の3以上の決議が必要になります(ただし、公正証書による規約の設定の他、全員合意による書面決議によっても可能とされています)
また、管理規約の制定、改廃が一部の区分所有者に特別の影響を与える場合は、その区分所有者の承諾が必要とされています。
リフォーム・リノベーションの規制「使用細則」
管理規約が通常、区分所有建物の管理または使用について定められているのに対し、使用細則は、通常、管理規約の内容をより詳細に日常生活上の注意事項や専有部分・共用部分等の使用に関する規則を中心に定めています。
この中に、専有部分のリフォーム・リノベーションの規制が定められていることが多いです。
使用細則は、一般的に管理規約と同時に作成され、同時に発効しています。快適なマンション生活を送るためには、このような管理規約・使用細則を居住者全員で遵守することが大切です。
以上のように管理規約は、マンションを管理する上で非常に重要であり、マンション毎にそれぞれ異なることをご理解ください。
特に、中古マンションを購入して、リフォーム・リノベーションをする場合は事前確認が大変重要となります。購入してから、理想のリノベーションがそもそも出来ない。やるには高額になってしまう。となっては目もあてられませんよね。
必ずチェックしたいポイントとしては、
- 床の防音規定や素材についての確認
- 床暖房やIHコンロなどを入れたい場合はガス容量や電気容量などの確認
- 工事可能曜日や時間。工事申請はいつまでにすればよいか
また、エアコン室外機置き場や給湯器(電気温水器)等の置き場が指定されていることもあります。管理規約には書いてありませんが、エアコンを新しく追加したい、ガス給湯器の追い焚きをつけたいなどはしっかり配管経路等とれるか、工事内容に無理がないかしっかり確認しておくことが、理想の物件・室内空間を実現することにつながるでしょう。
ひかリノベでは、中古マンション購入~リノベーションまでワンストップでご案内しております。マンションの規約はもちろん、住んだ後に困らないしっかりとした施工でリノベーションのご案内をしております。お気軽にご相談くださいませ。