2022/2/8
壁紙選びと照明計画のポイント
こんにちは、ひかリノベ設計担当の水谷です。
リノベーションでは様々な種類の内装材を使用します。
床材、壁材、天井材、建具、造作材、その他ファブリック(カーペットやカーテン、クッション)など……。
設計のお打合せをするとき、すでに空間のイメージやカラーが決まっているお施主様もいらっしゃれば、お打合せの回数を重ねる中で徐々に形になっていくお施主様もいらっしゃいます。
ほとんどの方は、まず木質系または木目柄の素材(床材フローリングや建具、カウンターや棚など)の造作材からお決めになり、その後に壁紙(クロスを決めるという流れが多いように思います。
今回は、内装材を選ぶ際のポイントと注意点をご紹介します。
シンプルなクロス
シンプルなホワイト系のクロスなら「すぐに決められそう!」と思いがちですが、実はホワイトだけでもかなり種類があるため、悩まれる方が多いのです。
一見、同じようなカラーや柄のクロスでも、隣に並べてみてみると、一つは真っ白でもう一方はアイボリーやグレーがかっていたりと、若干色味が異なります。
また、無地に見えても石目調や織物調、塗装調になっているなど、クロスには様々な種類があります。さらに、お部屋の日の入り方や照明の光色などで見え方が変わるので要注意。
壁と天井は他の部分よりも多くの面積を占めるので、大変ですが慎重に選びましょう。
アクセントクロス(カラーと質感)
壁の大部分にホワイト系のシンプルなクロスを選ばれても、「どこかの壁はアクセントクロスにしたい!」というお施主様もいらっしゃいます。
この場合はお好きなカラーや柄を選ばれることが多いのですが、平面的な違いだけでなく、質感の異なるクロス(例えば布や木目、塗り壁調など)を選んでも素敵です。
表面に凹凸や天然材の質感のニュアンスがあると、照明の位置によって陰影がつき、空間の奥行きを感じることができます。
照明計画
照明器具は、大きく直接照明と間接照明の2つに分けられます。直接照明は均一的な光、間接照明は光源を壁や天井に向かって反射させる光です。
直接照明は床や人に光が直接当たるため、主に勉強や仕事などの活動の空間に。それに対して間接照明は直接光源が見えない場合が多く、やわらかく包み込まれるような灯でリラックス効果が得られるため、くつろぎの空間に適しています。
最近の住宅のリビングは、勉強も仕事、そしてくつろぎの空間と、多目的なスペースになることも多いので、シーンに合わせて直接照明と間接照明を上手に取り入れると良いかもしれませんね。
スイッチ位置や器具配置もよく考え、空間を活かした照明計画を
しかし照明計画は意外と難しいもので、せっかく計画しても、使わない照明が出てきてしまうことも。
直接照明の場合は、活用できなかったということはあまりないと思いますが、間接照明の場合は、器具の配置やスイッチ位置の使いやすさなどをよく考えて計画しないと、十分に活用できなくなってしまうこともあるのです。できるだけ照明器具を活かして、有効な使い方をしたいですよね。
おすすめは、メインの照明(直接照明)+補助的な灯を組み合わせて使用すること。
またはスイッチをどこかの照明と連動して点くようにし、双方でちょうどよい照度を保つように計画するのがお勧めです。
シーンに合わせて明るさや光色を調整できる、調光器や調色照明も良いと思います。
またアクセントクロスが映えるように計画することも大切です。
さらに現在生産される照明器具のほとんどがLEDです。LEDは以前使用されていたような白熱灯や蛍光灯よりも寿命が長いですが、いずれは交換時期が来ます。
間接照明を計画する際は、なるべく複雑な造作部に使用せず比較的容易に交換ができるように計画しておくことも必要ですね。