2021/8/31
排水口のニオイは「封水」が原因?封水のあれこれ
こんにちは。ひかリノベ広報部です。
久しぶりにお家に帰った時、キッチンや浴室・洗面所の排水口が臭う……といった経験はありませんか?
臭いで考えられる一番の原因は、排水口周りのお手入れ不足。
掃除をしていないと、汚れがヘドロ状となり臭いの元になります。
しかし、キレイに掃除しても臭いが残っていたら?
その時は、封水が切れている可能性を疑ったほうがいいかもしれません。
封水ってなに?
まず排水パイプの仕組みからご説明します。
キッチンの下や洗面台の下にある排水パイプには、「排水トラップ」と呼ばれるS字やU字に湾曲した配管が取り付けられています。
排水トラップは、この湾曲した部分にあえて水を溜め、下水道から逆流してくる悪臭や、硫化水素などのガス、小さな害虫やネズミなどの侵入を防ぐ役割を果たしています。
この排水パイプに溜まっている水のことを、「封水(ふうすい)」と呼びます。
排水トラップの種類
一般的によく目にする形状としては、S字型トラップやP字型トラップ、U字型トラップがあります。横から見た形がアルファベットのSやP等になっているからです。
このほかにも、ドラム型トラップやベル型トラップなど、様々な構造の排水トラップがあります。
「封水切れ」の原因
①排水トラップ内の封水の蒸発
→溜まっている水がだんだんと気化して、水位が下がっていきます。
②排水トラップ内の汚れ
→溜まった髪の毛やゴミにつたって、溜まるはずの水が流れてしまいます。
③誘引現象
→マンション等の集合住宅の場合、上層から大量の水を排水管へ流すと排水管内の気圧が一時的に下がり、封水が排水方向へと引っ張られて流れ出してしまうことがあります。
④排水の補助器具の不具合
→トイレの補助水管が外れたりすると封水が溜まらなくなってしまいます。
普段よく使用している設備は、使うたびに排水トラップに水が溜まるので封水も切れにくいですが、普段お掃除がしずらい洗濯機の排水トラップなど、時々お水を足してあげるといいと思います。
「最近の洗濯機」による「封水切れ」
余談ではありますが、最近の洗濯機はとても性能がよくなっていますね!
ドラム式の洗濯乾燥機は本当にカラリと乾燥できるので、洗濯の概念が変わった!と言った人もいます。
でもその中には、「封水切れ」を起こしてしまう機種も。
洗濯機には、乾燥時の排気を排水管に吹き出すタイプの物があるようで、それにより封水が切れて悪臭の原因になっているケースがネットで散見されます。
メーカーや機種によって、排気を出さずに本体内で再利用されるなど形式は様々です。
ドラム式洗濯機をご購入される時には、乾燥時の排気方法にも目を向けて頂くと良いかと思います。