マンションリノベーション「ひかリノベ」従業員ブログ

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2018/2/27

2018年4月1日から、インスペクション(建物状況調査)制度がスタートします

皆様こんにちは、ひかリノベ設計の大宮です。
今回はインスペクション(建物状況調査)についてお話したいと思います。

 

1.インスペクションってなに?

『インスペクション(inspection) 』を直訳すると、その分野の専門家が品質実態を評価すること、という意味です。

建築・不動産分野でのインスペクションとは、『既存住宅状況調査技術者講習』を終了した建築士が、

  • 既存住宅の構造耐力上主要な部分
  • 雨水の侵入を防止する部分、
  • 設備配管(給排水管・ダクト等)

この3点を調査する。その調査を、インスペクションといいます。

構造耐力上主要な部分とは、分かりやすく言うと、建物の骨組の部分です。
基礎・床・柱・壁・梁などを、目視や機械で計測しながらチェックします。

一戸建て住宅でも、マンションでも、検査をする箇所はこの3点なので、調査の内容は基本的には変わらないのですが、今回は分かりやすいよう、木造一戸建てを例にとって説明しますね。

 

2.構造耐力上主要な部分のチェック

「構造耐力上主要な部分」とは、建物を支えるためにとくに重要な部分のこと。具体的には、

  • 基礎・土台・床組
  • 床・壁(内壁)・柱
  • 梁・小屋組

この3点をチェックしていきます。
それでは、チェックの方法を詳しくご説明しますね。

基礎・土台・床組

基礎はコンクリートのひび割れ、欠損、さび汁を伴うひび割れ、鉄筋の露出などがないかチェックします。
幅0.5mm以上や深さ20mm以上のヒビ割れや欠損があると、雨水が染み込みやすくなり、鉄筋が錆びつく原因となります。
また、構造的な欠陥が原因で、それが基礎にクラックを生じさせている場合もあります。

crack-base
△基礎のクラック(ヒビ割れ)

写真のようなクラックですと、基礎の中にある鉄筋まで達している可能性があります。幅0.5mm以上のクラックは要注意です。

土台・床組は、床下点検口から入って目視で点検をします。ひび割れ、欠損、劣化に加え、シロアリ被害による腐食がないか、チェックします。

床・壁(内壁)・柱

床の傾きをレーザーレベルやデジタル水平器等の計測機器を使って調査します。
床の傾斜が6/1,000以上の場合は、不同沈下や構造部材の傾きが生じている可能性があるので、劣化があると考えます。
6/1,000とは、水平方向1mあたり高さ方向に6mmの高低差があることになります。角度で言うと約0.34度になります。

よく「ビー玉を床に置いて転がったらまずい」などと言われますが、6/1,000未満でもビー玉は転がります。
ビー玉が転がる=欠陥というのは早計かと思います。インスペクションの検査では、床の傾きはきちんと計測器を使用して測定します。

level
△床面にデジタル水平器を当てて、床の傾きを検査

柱・壁は、傾きをレーザーレベルや水平器等の計測機を使って調査します。また、目視で下地まで達するひび割れの有無を目視によりチェックします。
床と同様に柱・内壁の傾斜が6/1,000以上の場合は構造部材の傾きが生じている可能性があるので、劣化があると考えます。

SANYO DIGITAL CAMERA
△壁の傾きを測るため、レーザーをあてる

梁・小屋組

梁・小屋組(屋根を支えるもの)は、点検口等から覗き込んでライトを当てて目視します。
合板、ボード、構造材、その他下地材まで達するひび割れ、欠損等の有無を目視によりチェックします。

Ceiling-back
△天井裏(天井の上から屋根の下までの部分)

 

3.雨水の侵入を防止する部分のチェック

雨水の侵入を防止する部分、つまり雨漏りを防ぐために重要な部分ですね。

  • 屋根
  • バルコニー(防水層)
  • 外壁・軒裏・バルコニー(仕上げ・コーキング)
  • 天井裏・小屋組
  • 内壁

雨水というと外から侵入してくるものというイメージがありますが、インスペクションでは屋根・外壁・サッシ等の外部だけでなく、屋根の小屋組や天井裏、外壁に面している内壁といった建物内部も調査の対象となります。
いままでに雨漏りした形跡がないか? をチェックするためです。

屋根

屋根葺材の著しい破損、ずれ、ひび割れ、劣化等がないかを目視によりチェックします。

バルコニー(防水層)

防水層の著しいひび割れ、劣化等がないかを目視によりチェックします。

外壁・軒裏・バルコニー(仕上げ・コーキング)

外壁素材がサイディング(セメント質で出来た外壁素材。現在の主流素材です)の場合、下地材まで到達するひび割れ・剥落はないか? を目視によって確かめます。

下の写真のようにサイディング間のコーキングや、サッシとサイディング間のコーキングが痛んでくる例はとくに多く、外壁本体(サイディング)破損よりもよく見られます。

タイル仕上げ、塗装仕上げの場合も同様に目視でチェックします。

crack-wall
△外壁コーキング部分のクラック

天井裏・小屋組

普段は見ることがない天井裏。天井には通常、点検口があります。
基本はそこから目視します。

inspection-door
△天井点検口

屋内全体の天井、小屋組などで雨漏りの跡がないか、目視によりチェックします。
天窓などは雨漏りしやすいので、とくに念入りにチェックします。

Rainfall
△天井裏の雨漏り

内壁

屋内全体の内壁に雨漏りのあとがないかを目視で確認します。

構造体力上主要な部分と、雨水の浸入を防ぐ部分は、視点が異なるので分けて説明いたしました。ただ、この2つには重複する箇所が多々あります。

たとえば、梁・小屋裏(天井裏)です。
先ほどご紹介した点検口から見るわけですが、構造的な視点からのチェックと、雨水を防ぐ視点からチェックは、通常は1回の目視でどちらも確認してしまいます。
もちろん検査は正確に・見落としなく! が第一ですが、1回で見られる箇所は1回で見てしまう方が効率的です。

 

4.配管設備のチェック

最後に、配管設備のチェック方法をご説明します。

給水管・給湯管・配水管・換気ダクト

給水管・給湯管・配水管・換気ダクトは、できれば通水して、水漏れや赤水をチェックいたします。

配管類は通常、床下やパイプスペースといった外から見えないところを通っています。
インスペクションのために床や壁を壊すわけにはいきませんから、どうしても確認できるのは一部になってしまいますが、見える所や触れられる箇所は目視や触診をして、管に劣化が無いか確認いたします。

PS
△パイプスペース(配管やダクトがまとまっている箇所)

 

5.既存住宅の売買時に、インスペクションがどう絡んでくるの?

今年の4月1日から宅建業法が改正され、中古住宅売買の流れの中に、インスペクション(建物状況調査)に関する規定が盛り込まれます。

その内容を抜粋しますと、

①媒介契約において、インスペクションを実施する者のあっせんに関する事項を記載した書面の交付

②重要事項説明において、買主等に対してインスペクションの結果を重要事項として説明

③売買契約において、建物の状況について当事者の双方が確認した事項を記載した書面の交付

この3点を宅地建物取引業者に義務づける、というものです。

もっとわかりやすく言えば、

①中古住宅を売りたい(売主)・または買いたい方(買主)は不動産屋さん(宅建業者)に行きますね。
売買の仲介を不動産屋さんに頼むことを、媒介契約といいます。
この媒介契約を結ぶ際に、宅建業者は売主または買主に「インスペクション事業者をあっせんできるかどうか」を媒介契約書に記載しなければなりません。

「あっせんできるかどうか記載するだけ? できないと記載してもいいの?」と感じる方もいるかと思います。
ですが良心的な宅建業者であれば、うちはインスペクション業者をあっせんできません、とは言えないのではないでしょうか。

買主さんの事をきちんと考えている会社であれば、当然、インスペクション業者を紹介できる体制を整えておくはずでしょう。
売主さんにとっても、インスペクションで安心・安全な住宅だと証明できれば売りやすくなりますから、やはりあっせん可能な業者が重宝だということになるわけです。

さらに、②③についても補足すると、

②インスペクションを行った物件の場合は、宅建業者が買主に対して行う重要事項説明の時に、インスペクションの結果について説明をすることになります。

③インスペクションを行った物件の場合は、売買契約をする時に、宅建業者は、基礎や外壁の状態・雨漏りの状態などを売主・買主双方で互いに確認してもらい、その内容を書面にして双方に交付します。

つまり、買主は、建物の状態を把握して、金額の妥当性を確認した上で、売買契約を結ぶ事ができます。
既存住宅を買う際の、住んでから欠陥がわかったらどうしよう? というリスクはゼロとはいいませんが、かなり軽減されますね。

 

6.インスペクションで、既存住宅の売買はどうなる?

インスペクションは、今までなんとなく不明確であった既存住宅の性能をはっきりさせます。

その建物の劣化度という視点からの価値が明確になります。
仮にインスペクションで「ここが劣化している」という箇所が分かれば、修繕費用なども算出できるようになります。
また、インスペクションを受けていれば、住宅瑕疵担保責任保険(中古住宅に欠陥があった際に保険金が受け取れる保険)に加入ができるかどうかの判断がつきます。

つまり、リスクがより少ない状態で、既存住宅の売買が可能になります。
当然、既存住宅が買いやすくなります。

今後の日本の住宅市場は、既存住宅が余っていく傾向にあります。また、住宅を購入する際に、既存住宅に目を向ける方も増加傾向にあるそうです。

既存住宅市場が活性化する流れの中での、今度の法改正です。
4月から始まるインスペクション制度が、既存住宅の売買を後押しするものであることは間違いないでしょう。

 

いかがでしたでしょうか?
インスペクションについて、よりくわしく知りたい方は、ひかリノベまでお気軽にご相談下さい!

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