安心を買う。快適をつくる。
エリア | 神奈川エリア |
---|---|
家族構成 | 二人暮らし |
面積 | 85.15㎡ |
間取り | 4K以上 → 3LDK |
テイスト | ナチュラル,ヴィンテージ |
特徴 | 断熱(省エネ),対面キッチン |
リノベ費用概算 | 9,000,000円 |
見えない部分こそしっかり修繕
結婚を機に、二人の新居としてマイホーム購入を決めたS様夫妻。
立地やコスト、資産価値の安定性といった利点から、「中古を買ってリノベーション」が最良の選択と判断したそう。一方で「リノベーションは既存の構造を活用するので、そもそものつくりがしっかりしていて、状態が良い建物であること」を譲れない条件として挙げていました。
そのため物件購入にあたっては、構造の調査と計算を実施。
S様夫妻が選んだ戸建住宅は、1F・2Fとも家の中心に重心があり、安定したつくり。コンディションも良好で、内装や設備機器を新しくすれば、そのまま住んでも当面は問題なさそうでした。
しかし、これから長いときを暮らす家のこと。将来想定しうるトラブルの予防的措置として、バルコニー防水を実施しました。また、1階部分の床下地も組み直すことに。
現状、床の軋みや傾きといった問題が表れているわけではありませんが、今後こうした問題が発生したとき、修繕するには床を剥がさなくてはいけません。築年数(築17年、2002年築)を考えると、フローリングを張り替えるこのタイミングで、下地も新しくしておいた方が良いと判断しました。
また、経年による変色が生じていた窓ガラスは、サッシごと交換することに。
こちらは断熱性能に配慮し、複層ガラスを採用。室内外の熱の行き来を遮断して、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせます。
「念願だったマイホーム。だからこそ安心して住める家をきちんと選びたいと思っていました。実は途中で一度、家探しを中断したこともあったんです。一回休んだことで、自分自身の希望が明確になった部分もあります。その間も、コーディネーターの林さんがさりげなく見守っていてくれた感じ。そのおかげで、再開するのもスムーズでした」
二人の時間を大切に過ごすための“LDK+α”
「普段はリビング中心の生活にしたいんです」とS様。
夫婦のくつろぎスペースとなるリビング、向かい合って食事ができるダイニング、調理中もコミュニケーションが取りやすい対面キッチンと、「いつもお互いの気配が感じられるLDK」が二人の希望でした。
既存の間取りは、1階にリビング、ダイニングキッチンと水回り。2階に洋室が3部屋ありました。
このうちリビングとダイニングキッチンを一体化し、1階は19畳の広々としたLDKと、水回りという構成に。
撤去した間仕切りには筋交いが入っていましたが、そのままデザインとして見せることで、自然に二室を一体化しました。
ダイニングの一角には、ワークスペースとなるカウンターデスクを設置しました。
当初は筋交い部分に設置する選択肢もありましたが、リビングスペースを広く確保するため、最終的にこの位置に。また作業に集中したいときは、リビングからある程度離れていた方が良いという判断もありました。
ワークスペースには椅子はあえて置かず、ダイニングチェアと兼用する形をとっています。これは担当コーディネーター・林のアイデア。
家具が多いとゴチャゴチャした印象になりがちですが、ダイニングからくるりと振り向けばワーキングチェアとしても利用できる、効率的なレイアウトで、空間を広々と使うことができます。
ヴィンテージ風テイストを取り入れて
デザインは「ヴィンテージ風で」との要望が。
「ヴィンテージ」と一口にいっても、実際に思い浮かべるイメージには、人それぞれ違いがあります。
設計担当・宇津木は、ヒアリングしたS様のライフスタイルや好みから、ブルックリン風の要素を取り入れたデザインを提案しました。
使い込まれたような艶のある濃いウォルナット色と、マットな黒のコーディネートで、エイジングを重ねた木や鉄の質感を表現。
キッチン壁面にはサブウェイタイルをあしらいました。サブウェイタイルは、ニューヨークの地下鉄駅構内に用いられているタイルを元にしたデザインタイルで、ブルックリンスタイルのインテリアには欠かせないアイテムです。
LDKの床は、旦那さまのたっての希望で、無垢材フローリングを使用しました。天然木ならではの柔らかな木肌が、空間全体にやさしい印象を与えています。