2017/4/14
湘南待機児童の実態➁ 増え続ける『隠れ待機児童』とは?
こんにちは。
ひかリノベ湘南 コーディネーターの林です。
今回も引き続き湘南待機児童の実態②ということで、前回終盤に登場したワード『隠れ待機児童』について掘り下げて書いてみます。
1.隠れ待機児童とは?
そもそも待機児童数とは、保育所に入りたくても入れない子供の数を指すはずです。
2016年9月時点の厚労省発表によると全国の待機児童数は2万3,553人。
ところが、隠れ待機児童と呼ばれる子供の数は2016年4月時点で既に約6万7,000人いるとされています…
※隠れ待機児童とは…東京都の認証保育所など地方が単独で運営する保育所に入っているケースや、親が育児休業を取っている場合のほか、特定の保育所のみを希望しているときなどには厚労省公表の「待機児童」数には入らないのです。こうした子供は隠れ待機児童と呼ばれています。
そして神奈川県では2016年、保育園入園希望者は146,266人で、保育園の定員は137,299人でした。
という事は8,967人が保育園には入れなかったことになります。
ただ、神奈川県の2016年(平成28年)4月時点の待機児童は497人と発表されました。
95%の人は待機児童と認定せず、いわゆる隠れ待機児童という事になるようです。
(参照:http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF15H1E_V10C16A9PP8000/)
待機児童0を目指すという以上、
隠れ待機児童も0になってはじめて待機児童0と言えるのではないでしょうか?
さすがに上記のような実態をそのままには出来ないということで、
待機児童の定義を厚労省が見直し作業に入っているそうです。 厚労省では毎年行われる各市町村の待機児童数の調査に際し、待機児童の定義を示していますが、自治体によって解釈や運用にばらつきがあるのが現状です。
自治体ごとのばらつきを是正し、年度内に結論を出すとのことですが…?
現時点の予定では2017年4月時点の待機児童数から新しい定義を適用する見通しとのこと。
一体どのような内容になってくるのか気になりますね…
ちなみに神奈川県のもともとの定義では、
上記保育園に入れなかった約9,000人近くのうち、
・幼稚園か無認可保育所に入所できた…3000人
・求職活動を停止…1200人
・育休を延長…1300人
・特定の園を希望し、保護者の私的理由で待機…3000人
という具合に、8500人ほどが「待機児童ではない」と定義されているようです。
(参照:http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/829001.pdf)
2.湘南の待機児童の実態
待機児童が多いという点で名前が上がってくる茅ヶ崎や、
反対に待機児童が少ないという点で名前が上がってくる平塚…
はたして実態はどうなのでしょうか?
【神奈川県待機児童数ワースト1位〜10位】
1位:茅ヶ崎市 … 89人
2位:藤沢市 … 55人
3位:伊勢原市 … 47人
4位:鎌倉市 … 44人
(参照:http://kosodatejapan.com/taikijido/kanagawa-ranking-2016/)
やはり茅ヶ崎がワースト1に…
一方、平塚の子どもたちに関してはこんなデータも▼
【平塚市の新規入園決定率 94.2%】
入園決定率=新規入園が決定した子どもの数/新規入園を申し込んだ子どもの数
認可の保育施設・事業への新規入園を申し込んだ子どもの数と入園決定数(入園できることが決定した子どもの数)の率で算出しています。申し込んだ人の何%が入れたかという数字で、いわゆる「合格率」に当たります。
(参照:http://suumo.jp/area/theme/hoiku/kanagawa/hiratsuka)
あくまで個人的な感覚ですが、
新築分譲マンションが次々に建設されているイメージの茅ヶ崎と、
新たな保育所がいくつか設立されている平塚を比較してみると、
数字上のデータもあながち間違っていないのかな? とも思えます。
しかし新しい定義を適用した待機児童数にてデータを算出したら…?
本当の実態はどうなのでしょうか?
次回は新年度になって発表された新たな情報やデータをもとに、続きを書いてみますね。
(イラスト:全てわんぱぐ)
新年度、新たにご入園・ご入学されたお子様がいらっしゃるご家庭も多いかと思います。
おめでとうございます♪
DEWKS応援してます!!
ひかリノベ湘南 コーディネーター・林でした。