2018/2/6
【江戸川区・江東区エリアA様邸リノベーションレポート③】マンションのエアコン取付の仕組みは意外とフクザツ
こんにちは。ここ最近とても寒くなり、なかなか朝起きられなくなってしまっている、ひかリノベ施工管理の藤井です。
本日はこんな寒~い季節の救世主! 暖房(エアコン)のお話をさせて頂きます。
エアコンはどの部屋にも簡単に取付けが出来ると思っていらっしゃる方がほとんどではないでしょうか?
私もこの仕事を始める前は、どこにでも取付け可能だと思い、深く考えていませんでした。
もちろん、元々エアコンが付いているところには基本的に問題なく取付け可能ですが、リノベーションの場合は間取りを変えたり、お部屋の用途を変えたりと、元々エアコンの無いところに新規でエアコンを付ける必要が出てくることも少なくありません。
こうしたエアコンの新規取付の場合、工事開始直後から準備しなければいけないことがあるんです!
1.配管用の穴があるか?
もし、エアコンを付けたい場所の壁に配管用のスリーブ(穴)がない場合には、コア抜き工事が必要になってくることがあります。
コア抜き工事とは、建物外部に配管を出すために、躯体に丸い穴を開ける工事です。
躯体に穴を開けるということはマンション自体の強度に関わってきますので、「管理組合の許可」が必要になってきます。
そこで、まずは管理会社に「コア抜き工事が出来るか」を確認しなくてはいけません。
排気用のダクトは太さがありますから、貫通できる大きさの穴でなくてはいけません。
ダクトの太さはエアコンによっても違いますが、75Φ(ファイ)以上あれば安心です。
2.配管を穴に通すルートをどのように確保するか?
エアコンから少なくても3本の線、管が通ることになります。
- ペアの被覆冷媒配管
- ドレン管
- 電線(電源)
- 換気のためのダクト(換気機能付きエアコンの場合)
これらの線、管をどのように隠すか?
その答えは……壁裏や天井裏、床下に這わせます。
スケルトンリノベーションの工事は既存のお部屋の解体後、最初に壁・天井・床を作っていきます。
そのため、これらの工事が完了する前にこれらの管を配管し、さきほどの穴に通せるようにしておきます。
場合によっては壁をふかしたり、壁に梁型を造作して、裏側に隠蔽できるようにします。
こちらの写真は、A様邸にて実際に冷媒管等を天井裏に通しているところです。
3.室外機を置く場所を確認
一般的なエアコンは、エアコン本体と室外機がセットになっています。
バルコニー側のお部屋であれば、室外機をバルコニーへ設置すればよいですが、バルコニーとは反対側の玄関側のお部屋に新規でエアコンを設置したい場合には、外廊下に出すことになります。
しかし、外廊下はマンションのお住まいの皆さんが通る共用部分。室外機を置くことが出来ないケースもあります。
その場合は、バルコニーまで配管をしなければいけなくなります。
4.エアコン取付場所の下地の確認
場合によっては、何もせずエアコン本体を取り付けてしまうと、壁がエアコンの重さに耐えられず崩れてしまう場合があります。
もともとエアコンがなかった場所だけに、壁の強度が心配なときには、事前にエアコン取付位置にベニヤ下地をします。
今回はエアコンの取付けのお話をさせて頂きました。
現場では他にも細かい注意点があるのですが、一般的なポイントとして、とくに大事なところに絞ってお話ししました。
現在リノベーションをお考えの方、物件周りをしている方は、内覧の際は今回のブログの事を何となく思い出していただき、「どのように配管するんだろう?」など考えながら物件周りをすると、その後のリフォームやリノベーションのプランニングのヒントにもなりますよ!