アレルギーでも猫と暮らしたい!
エリア | 東京23区エリア |
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家族構成 | 二人暮らし |
面積 | 85.04㎡ |
間取り | 4K以上 → 3LDK |
テイスト | クラシック,シンプル |
特徴 | ペットリノベ, , キャットウォーク , エコカラット貼り工事 . アイランドキッチン |
リノベ費用概算 | 10,000,000円 |
アレルギー体質でも無理なくペットと共存したい
結婚を期に、二人の新居を購入することにしたR様夫妻。ご主人の独身時代からの愛猫・Oちゃんも一緒です。
ところが、奥様はペットアレルギー体質。猫との同居には不安をもっていました。
「普段は何ともないんですが、体調が悪いと症状が出ることがあるんです。体調に合わせて生活空間を分けることができたら、安心なのですが」
一方で、猫にとって長時間ケージに閉じ込められ、自由に動き回れないのは、大変なストレスです。
奥様の健康を守りながら、Oちゃんの自由も尊重したい。そんなリクエストに答えるべく、設計担当が提案したのは、LDKを『猫とヒトの共有スペース』とし、それ以外は『猫が出入りできない、夫婦の専有スペース』とするプランです。
猫とヒトのスペースを、間取りで自然にゾーニング
LDKは約16畳の広さ。この中はOちゃんも自由に動き回れることができます。
リビングドアの向こうは、夫婦の専有スペース。
奥様の体調がすぐれないときは、LDKから離れ、寝室やフリースペースのある二階で過ごす……というように、猫とヒトのスペースを、間取りで自然にゾーニングしました。
そのため猫の生活はLDKの中で完結できるよう、リビングスペースに猫トイレやキャットウォークを設けました。
規則性なく、サイズもランダムに配置したキャットウォークは、猫のための遊びとくつろぎの場です。
しかし、この場合心配なのがにおいの問題。
とくにトイレはにおいの原因になりやすいため、当初は人間のトイレと同じ空間に配置したい、との希望でした。
ところが、そうするとOちゃんがLDKの外に出ることになり、ゾーニングの意味がなくなってしまいます。
R様邸のリビングスペースに設けた猫トイレは、洗面室の真裏、抜けない柱と筋交いを利用して設けた収納の下部です。
設計担当は、猫トイレと洗面室の間仕切り壁に換気扇を設け、猫トイレから洗面室へ、洗面室からはダクトで外部へ廃棄する『二段階排気』を行うアイデアで、におい問題を解決しました。
さらにリビングスペースの壁にはエコカラットをあしらい、におい対策は万全です。
「ペットと暮らしたことのない私にとって、においは気がかりな問題でした。実際に暮らしてみると、換気扇のおかげか全く気にならず、安心しました。工夫次第でこんなに変わるんですね」
憧れのアイランドッチン。配管がネックだったが……
「キッチンは対面型、できたらアイランドキッチンにしたい」と希望していたR様。
「仕事の関係上、夫婦で生活時間がちがうので、休日以外は食事も各々のタイミングでとっています。なのでダイニングテーブルを置くのではなく、広めのカウンターでダイニングを兼ねる形にしたかったんです」
既存のキッチンは壁付型。これを壁から離して、アイランドキッチンに変更するには、排水経路がネックになっていました。
キッチンを移設する場合、一般的には床下に排水管を通しますが、R様邸のキッチンの下には半地下の車庫があるために、床下は充分なスペースがありません。
設計担当は、キッチン前の腰壁の高さギリギリにカウンターを造作することで、壁付キッチンをアイランドキッチンのように見せるアイデアと、ダイニング部分のみ床高を上げることで、排水経路を確保。
ダイニングの床高は、カウンターの高さを「ハイスツールではなく、通常の椅子に座ったときと同じくらいの高さ」に合わせました。
「バーカウンターならスツールでも良いけれど、毎日の食事となると使いづらいかな、という心配もあり……うまく段差を利用すればテーブルと同じくらいの高さにできますよ、と提案していただいたんですが、使いやすくて満足しています」
生活時間が違う二人。お互いに配慮した間取りの工夫
休日以外は朝起きる時間も、夜の帰宅時間も違うというR様夫妻。
眠っている相手を起こしてしまわないよう、クローゼットは寝室から独立した場所に。
さらに帰宅が遅い時間になったときのために、夫婦の主寝室のほかに副寝室を設けました。
お互いのライフスタイルを尊重するための間取りの工夫です。
「家は生活の場だから、見た目のカッコよさだけでなく、機能面を大切にしたいと思っていました」とR様。
人と人、そして人と猫。同じ家に暮らす家族同士、お互いのライフスタイルを尊重しながら、誰もが心地よく過ごせるように。
「アレルギーだけど猫と住みたいとか、アイランドキッチンにしたいとか、ずいぶん無理をいいましたが、さまざまな問題を解決して希望を叶えてくださって、本当に感謝しています」