「自分らしい暮らし」が実現できる家を探して

もともとは新築戸建の購入をお考えだったというM様ご夫妻。
しかし立地の問題や、間取りや内装といった住みたい家のイメージ、そしてご予算とのバランスから、マンションのリノベーションへと方向転換されました。

地域によって事情は異なりますが、とくに都市部においては、駅から近い等の立地条件を重視すれば、戸建住宅よりもマンション、新築よりも中古の方が、物件は豊富です。M様ご希望の横浜市港北エリアにおいても、やはり状況は同じでした。
また予算の面でも、中古住宅は築年数に応じて価格が抑えられます。求めやすい価格の中古を購入し、リノベーションで間取り・内装・住設機能を自由にカスタマイズすれば、コストを最小限に抑えながら、ご家族のライフスタイルに合った住まいをつくることができます。

一方で中古マンションは給排水配管の移動に制限があったり、建物の構造上壊せない壁があったりと、物件によっては希望のリノベーションプランが実現できないケースもあります。
そのため物件探しにおいては、あらかじめプランの概要を決めた上で、それを実現できるかどうか……という視点が大切になります。
M様の場合も、最初にリノベーション後のイメージをお伺いし、それを踏まえて物件探しを進めることで、「理想の家」を実現することができました。

ノルディックカラーで柔らかに

北欧のインテリアがお好きだというM様。
「北欧風」と一口にいっても、人によってイメージが微妙に異なる場合がありますが、パースやイメージ写真を共有することで、M様にとっての「北欧風」を探っていきます。

お打ち合わせを重ねる中で辿り着いたのは、シンプルな中に木の風合いを活かした空間でした。
壁（クロス）の白をベースに、床はメープルの突板、棚板やカウンターは無垢材、キッチン腰壁にはやはり無垢材の羽目板を貼り、ナチュラルな木の素材感が主役の内装です。
リビング側の壁一面にペールブルーのアクセントクロス、収納わきの壁には墨黒のマグネットペイントを施し、空間のポイントに。
このようにややくすんだ、スモーキーな色調のブルーは、北欧の淡い空の色を連想させる「ノルディックカラー」とも呼ばれ、差し色として取り入れることで、ぐっと北欧らしいムードになります。

ワインを楽しむキッチン

ご夫婦ともワインが大好きというM様ご夫妻。
「キッチンの天井にハンギングシェルフを設置して、グラスを吊るして飾りたい」
「ワインセラーのサイズに合わせた家電カウンターを置きたい」
と、キッチンにはワインを楽しむためのこだわりがたっぷりと詰め込まれています。

大小さまざまなサイズの食器類や、規格が微妙に異なる家電類の収納は、市販のものでは大きさが合わないと悩む方は少なくありません。大きさが合っていても、デザインがイメージと異なっていたり……。
そこでM様邸では、お使いのワインセラーや、購入されたワイングラスホルダーに合わせ、オリジナルの収納棚を造作することにしました。
天井に設置したハンギングシェルフ、背面の家電カウンター、壁面のオープンラックと、お揃いの無垢材とアイアンで、デザインにも統一感をもたせています。
もともとは壁に囲まれ、暗く閉鎖的な印象だったキッチンですが、リビング・ダイニングと分断する壁をなくしたことで、家族やゲストとの会話も弾むような、開放的なLDKに。
視界が開けた分、ワイングラスホルダーに吊るしたお気に入りのグラスや、オープンラックに並べたスパイス類やグリーンが、インテリアのアクセントになっています。