至高のタワマンリノベは二度目で完成する
エリア | 東京都23区エリア |
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家族構成 | 一人暮らし |
面積 | 99.03㎡ |
間取り | 2LDK → 1LDK |
テイスト | シンプル,モダン |
特徴 | 漆喰 |
リノベ費用概算 | 7,400,000円 |
高層階の眺望を最大限に活かすために
きらめく夜景が一望できるタワーマンション高層階に居住中のY様。
しかし「せっかくの眺望を活かしきれていない」と不満をもっていました。
「実は以前に一度、別の会社でリフォームしているんです。でも、理想どおりの家になったか、というと……。今度こそ自分が思い描いているとおりの家をつくりたい、という気持ちでひかリノベさんに相談しました」
最高のロケーションに相応しい、最高の家づくり。
二度目のリノベーションで、Y様の理想に適う住まいを完成すべく、ひかリノベとY様の挑戦がはじまりました。
打ち合わせで気づいた「不満の本質」
当初、Y様は不満の原因は「リビングと隣の部屋を隔てる壁」にあると考えていました。
一つ目の理由は、窓からの眺望を活かすためには、もっとリビングを広くとる必要があると感じていたこと。
もう一つは、リビングと隣の部屋の温度差です。
高層階で窓からの日差しを遮るものがないため、とくに夏場は熱がこもりがちなリビング。
「隣の部屋は涼しいのに」と、ギャップにずっと悩んでいたそう。
「前回のリフォームでは壁に室内窓を設けました。でも温度差は解消されず……。いっそ壁をなくしてしまえば、風通しも良くなって、リビングも過ごしやすくなるのでは、と考えたんです。それに空間が広く開放的になれば、眺望ももっと活きるだろう、と」
最初の打ち合わせの時点では、壁の撤去と、リビングの内装変更だけを依頼するつもりだったというY様。
しかし、今度は手付かずの寝室や洗面室との間に、ギャップが生じるおそれがありました。
「たしかにリビングだけ良くなっても、ドアを開けた先は前のままでは『やっぱりこっちもやっておけば良かった』と後悔が残りそう。いま抱えている問題だけでなく、今後の生活を考えると、家全体を見直す必要があるんですね」
また内装変更にともない、床暖房の交換や、空調設備の刷新といった、機能面でのリノベーションも実施。
リビングを拡張すると、冷暖房の効率も変わります。目には見えない部分ですが、過ごしやすい環境を整えるためには、こうした部分の「デザイン」も欠かせません。
「つい見た目の方にばかり目が向きがちですが、デザイナーの方からこういう指摘をしていただけるのはありがたいですね。おかげで今は、暑い夏も、寒い冬も、快適に過ごせています」
一方で部屋の割り振りや水回りの位置など、間取りには不満がないため、現状をそのまま活かすことに。それにより、コストも抑制することができました。
メーカーショールームで納得いくまで素材を吟味
室内の印象は壁と床で決まる、といっても過言ではありません。
窓からの素晴らしい景色も、こだわり抜いて選んだ家具も、内装素材の色や質感とマッチしていなければ、どこか違和感が残ります。
「内装素材には絶対に妥協しない、と決めていました。カタログで素敵に見えても、光の当たり方によって色の見え方は変わりますし、ツヤ感や表面のニュアンスも写真では分かりません」
設計担当とともにメーカーショールームに直接足を運び、納得行くまで素材を吟味。
最終的にY様がしたのは、深いグレーのタイル床と、漆喰の塗り壁でした。
「漆喰は独特の表面感があって、そこがとても気に入っています。タイルの床とも、色のコントラストが絶妙。まさにイメージどおりです」
プライベートとパブリックな空間を必要に応じて分ける
Y様はときどき仕事の仲間を招いて、食事やお酒を振る舞うことがあるそう。
そのため来客時にはプライベートな空間を目隠しできるよう、開閉できる間仕切り戸が欲しいと希望していました。
普段は扉を開放し、一室として過ごすことを考えると、なるべくコンパクトに、控え扉の中に収まる形が望ましい。しかし幅3mの壁一面に置き換わるサイズの扉を小さく収納するためには、扉をスライドさせるレールの設計に工夫が必要でした。
設計担当・木村はメーカーと打ち合わせを重ね、扉を縦に重ねることで、開放時には扉の存在を感じさせない設計に。
「レール自体も目立たないように、天井に埋め込み式になっているんですね。こういう細かい気配りがプロですよね。扉も軽くて、開閉が本当に楽チン。急な来客でも、サッと閉めることができます」
愛用のテーブルをダイニング用にリペア
Y様愛用のローテーブル、コルビジェの名品「LC10」。
リビングの内装を一新したことに伴い、廃棄するか悩んでいたそうですが、思い出深い逸品を手放してしまうのは、やはり寂しいもの。
リノベ後の生活に合うように、設計および施工管理担当・高橋はダイニングテーブルへのリペアを提案しました。
テーマは世界で一つのオリジナル家具でありながら、コルビジェらしい設計の「粋」を失わないこと。
特徴的な厚みのあるガラス天板はそのまま活用し、脚部分をダイニング仕様に造作。
LC10と同じスチール素材を用い、幅と奥行にあえて変化をつけることで、形状に立体感をプラスしました。
「使い途に悩んでいたテーブルが、新しい部屋に合うかたちで活かせたこと以上に、『家具には想い出がつまっているから』と気持ちを組んでもらえたことが嬉しかった。新しい部屋でも大事に使っていきたいです」