理想を作る選択

東京オリンピックまでには家を買う住み替えの計画を立てていたK様ご夫妻。
ポストに入っていた新築マンションのチラシを見て、住み替えたいという思いが強くなりました。
何件もの新築マンションに足を運びましたが、K様ご夫妻の琴線に触れる物件とは出逢えず…。
そこで、理想の物件が無いのならば造ってしまおう！と、リノベーションを選択しました。

理想を実現するためのキャンパス探し

住み慣れた街で出逢った物件は窓が多く風通しの良さ、窓から見える川の風景、時折聞こえる穏やかな街の声が気に入りました。
元々の物件は壁が多く、圧迫感が印象に残ってしまう物件。
自分達がやりたいことを大事に、この物件で『出来ること』『出来ないこと』をコーディネーターにアドバイスをもらいながら見極めたうえでの購入でした。

思い描いた理想を実現するためのお住まいづくりが始まります。

こだわりのオーダーメイドキッチン

奥様イチ押し、こだわりポイントはオーダーメイドのステンレスキッチン。
元々はI型の対面式キッチンを考えていましたが、I型キッチンは横幅が必要となるため、K様邸で実現しようとするとお部屋が狭く感じてしまいます。
ゆったりとした広いリビングダイニングを希望するK様のお住まいにはI型よりも、コンロが背面になるⅡ型のキッチンが適していました。
さらに奥様の理想のキッチンを実現すべく、オーダーメイドを選択しました。
凍えるような風が吹く冬の寒い日。K様自らキッチンの製作所に足を運び、ご要望をお伝えし造られたキッチンは、使い易い深さで作られたシンクに取り出しやすいスライド式の棚など、隅々に至るまでK様仕様。
こだわったのはステンレスキッチンだけではありません。
どの角度から見てもお気に入りのステンレスキッチンを彩る空間創りにもK様のこだわりが垣間見えています。

キッチンを彩る空間創り

ステンレスはスタイリッシュな印象ながらも、様々な雰囲気の空間に馴染む優れたデザイン性を持ちます。
そんなステンレスキッチンにK様はサブウェイタイルを合わせました。
ニューヨークの地下鉄駅構内で使用されており、洋書の世界観を具現化したかのようなお洒落さが人気のタイルです。
サブウェイタイルの印象が左右される目地はライトグレーを使用し、全体の印象を統一しました。

　

カフェのようなお洒落なキッチンの秘密がもう一つ。
それがカウンターと天吊りの棚に使用されている古材です。
元々古い民家で時を重ねていた木材ですが、まだまだ使用できると近年、カフェなどで人気の建材です。
どの木も重ねてきた時が違い、年期が醸す傷や色は2つとして同じものは有りません。
オンリーワンの表情を持つ古材がステンレスの無機的印象を柔らかく、温かみのある空間へと仕上げました。
古材は洗面室のニッチ棚にも使用しています。こちらはアンティーク風の空間に生まれ変わりました。

長く過ごすから『長く居たい』リビングに

広々としたリビングはK様ご夫婦揃ってのご要望でした。
リビングダイニングの隣に在り、圧迫感を与えていた和室の壁を壊し、和室を変身させることでその理想を実現しました。
アクセントとしてパイプスペースにより生じた厚い壁にニッチを作りました。
天井は開放感溢れる現し天井。
剥き出しとなる配管をアイアン塗装で規律ある無骨さに仕上げました。
元々天井を造る時に天井下地を釣るために空いていた穴を塞がず、フックを取り付けられるよう加工。
ダクトレールと共に植物や絵画などを吊り下げ、色々なインテリアで楽しめる工夫もされています。

『オリジナル』を作る

深いブルーが印象的なトイレは、K様ご夫婦の手で塗布しました。
気に入るクロスが無かったため、クロスの上から塗れる塗料を使用しDIY。
「とても楽しい経験だった」と綺麗に彩られたトイレを前に満足げに笑っていました。
実は建具もオリジナルの建具です。
ブラックで塗られた建具は家全体の印象を引き締め、こだわりのアメリカンスイッチともにお住まいのアクセントになっています。

『味のある空間を創りたかった』と話すK様。
利便性、デザイン性だけではなく遊び心も散りばめられたお住まいが完成しました。
細やかな箇所までこだわって作られたこのお住まいで、『普通の生活』を積み重ねることが楽しみだとK様は語ってくれました。

インタビュー動画～新しいお住まいでの生活は？

新居での生活をスタートされたK様ご夫妻に、完成したお部屋の住心地やリノベ中のエピソードなどを伺いました！