2017/6/27
【墨田区、江東区エリア N様邸リノベーションレポート③】大きく変えられない!だからこそ工夫しがいのある表層リノベーション
皆様、ご無沙汰しております。施工管理・毛利です。
お元気でしょうか? 梅雨はなくなったのでしょうか。まだ夏には早いのに暑すぎますね。
今回は、表層改良リノベーション工事の難しさについて少しお話ししようと思います。
当初はフルリノベーションを考えていたものの、物件探しをする中で通勤時間に優先順位を置き、物件購入に費用を多めにまわしたプランへ計画変更される方もいらっしゃいます。
当初想定したフルスケルトンリノベーションとは違う方法で、理想のお部屋を実現できるように。プラン変更は、設計・施工担当の腕の見せ所です。
1.和室から洋室へのリノベーション
当然ですが、皆様も水廻りは必ず交換したいですよね。
それとともに、和室を洋室に変更したいというご要望があります。
しかし、意外に和室というのは簡単に洋室にできるものではありません。
写真は、畳をどかしてフローリングとの高さの違いを図っているものです。
まずは隣の洋室床の高さと同じ高さにしなければいけませんので、何枚もベニヤを重ね張りしなければいけません。
上部写真が高さを合わせた状態です。ですが、変えられないのが窓の高さ。
床の高さを洋室に合わせた分、窓の方が高くなるのはどうしても仕方ないものです。
そんなときは…
上記写真のように、巾木と同じ色の建材を使用して高さの違いを収めます!
これは物件によりけりで、ぴったりと合う物件もあります。
2.天井のリノベーション
天井がラミネート天井だった場合も、なかなか手がかかります。
ラミネート天井とは、和室でよく見る天井のことです。
表面処理を施した化粧合板の一種で、板の表面に特殊加工された紙を貼った長い板がのっかっているような構造なのですが、じつは洋室の場合は骨の組み方自体が異なるため、リノベーションする場合には新たに一から天井に骨組みををして再び天井ボードを貼らなければいけません。
3.押入れのリノベーション
押入れだったところもクローゼットに変更いたしましたが、よく見ると段差があります。
ここも、和室から洋室に変更した際に生まれてしまった段差なのですが、化粧板を使って上がり框を付けたようなデザインに。
4.水廻りのリフォーム
キッチンはクリナップの新しいものに変更し、床に関しては6mmもフローリングを上に張った重ね張り工法で、新築同然きれいになりました。
ユニットバスはTOTOリモデルバスを使用。
私はこのユニットバスの床(お掃除らくらくほっからり床)が好きですね。膝を床についても柔らかいので痛くないし、そして冷たくないんです。
表装改良の場合、現状のユニットバスの位置は変えませんので、マンションによっては他のメーカーが入らずにTOTOリモデルバスになるケースが多いですが、とてもいいユニットバスだと思います。
5.内装のリフォーム
一番大変なのはクロス工事です。今まで貼ってあったクロスをはがして貼りなおすのですが、完全にきれいにははがれないものです。
こちらのお宅は、天井がコンクリートだったのですが、なんとひび割れていました。
コンクリート直貼りの場合は通常のクロスに使用するノリでは密着度が弱いため、下地剤塗りを工程に入れなければ、はがれてしまいます。
そのため、ほとんど全面に下地パテ処理をしてからクロスを貼っていきます。(通常のクロス貼りではパテ処理は一部なのです。)
ここが一番大変でした。
フルリノベーションよりも工事範囲は狭いかもしれませんが、細やかな配慮が必要です。その分とても愛着のこもった現場になりました。