2019/6/17
日当たりの良い方角=南向きとは限らない!?
ひかリノベコーディネーター・香月です。
突然ですがみなさん、住宅の窓の向きで一番人気の方角は何向きだと思いますか?
……
…………はい!
そうです。一番人気は「南向き」です。
一般的に、一番良いという認識のある南向き。
ではなぜ南向きが良いとされているのでしょうか? 逆にデメリットは無いのでしょうか?
今回は、マイホーム探しの際に条件の1つとされる方も多い、「窓の方角」について考えてみます。
まずは、各方角の特徴を確認してみましょう。
南向き
一日を通して日当りが良く、冬でも暖かいので暖房費の節約になります。
バルコニーでの洗濯物を干してもすぐに乾きます。
その反面、夏は暑くなり過ぎ、光熱費がかさむ場合も。。。
日がよく当たる分、床材やクロス、家具等が傷みやすいことも弱点です。
そして意外な面として、真夏は太陽が高い位置にあるので、陽が入らないお部屋も多いです。
あとは、なんといっても価格が高いこと。人気が高い分、価格にも反映されるということです。
東向き
午前中は抜群の陽の入り方! 日の出も望めます。
早い時間ほど洗濯物の乾きも早いです。
また、午後は陽が入らないので、夏は涼しくすごせます。
ただし、昼を過ぎると洗濯物が乾きにくい。
また、冬は日照時間が短いので、寒く感じられやすいです。
西向き
午後から夕方にかけて、とても陽が入ります。
そのため、午後でも洗濯物は乾きやすく、冬も暖かく過ごせます。
デメリットは、午前中は陽が入らないこと。
午後は西日が暑く、眩し過ぎると感じる場合もあります。
夏は南向き以上に熱くなる場合も。。。
北向き
陽が入りづらいイメージがあるためか、価格が比較的リーズナブルです。
直射日光が射さない分、夏は涼しく過ごしやすいですね。
また、窓から見える景色が逆行にならず、綺麗に見えるというメリットもあります。
デメリットは、直射日光が入らないこと。
そのため冬は寒い、洗濯物が乾きにくく、湿気がこもりやすいといった課題があります。
それぞれメリット・デメリットがある
さて、どのような印象を持たれたでしょうか? 各方角、メリット・デメリット両方存在しています。
日当りが良いことをメリットと感じる人もいればデメリットと感じる人もいるように、単純に南向きが良くて北向きがダメ、と片付けてしまうのはもったいないように思うのです。
朝に陽の光を浴びて目覚めたい、という方にとっては東向きがベストでしょうが、お仕事が夜勤も多く朝日はあまり入らない方が良い、という方には西向きや北向きが良いかもしれません。
ライフスタイルによってメリットにもなりデメリットにもなり得る、ということです。
ちなみに日本以外の諸外国では、南向き(日当りの良いお部屋)は敬遠されることも多いようです。なぜなら、家具が日焼けしてしまうから。
敬遠されがちな北向きのお部屋は価格が安いということも大きなメリットですよね。
北向きのお部屋の場合は、内装を白を基調とすることで明るさを演出できますし、こまめに喚起をすることで湿気がこもるというデメリットも解消出来るでしょう。
そもそも陽が入らない=暗いというわけでもありません。
北向きは確かに陽は入りませんが、それを補うように窓が多いという物件も多いので、その場合は案外暗くは感じないものです。
たとえばこちらのお部屋。とても明るく感じますよね。
しかし実は、バルコニーに面した大きな掃出し窓は北側を向いています。
もしも目の前に大きな建物が無いお部屋の場合は、カーテンを開けっぱなしの生活、というのも気持ちの良い生活かもしれません。
北向き以外でカーテンを開けっ放しにすると、熱い眩しい室内が日焼けする等、あまりお勧めは出来ないことも、北向きであれば叶えられる場合があります。
また、たとえ南向きであっても、目の前の建物のせいで陽が入らなかったり、バルコニーが広いマンションはバルコニーが日よけとなり陽が入らない……というケースもあります。
このように「北向き、西向きだから候補から外す」のではなく、トータルで検討されることをおすすめします! そうすることで、選択肢を増やすことが出来るのです。
ライフスタイルは様々です。方角を考える際にも、まずはライフスタイルをもとに、あなたにとって「ベストな方角」を考えてみませんか?