2015/8/11
夏休みの工作に建築模型なんてどうでしょう?
ひかリノベ広報部です。
さあ、いよいよ夏も中盤に差し掛かってきました。
毎年、夏になると「夏ってこんなに暑かったっけ?!」そして、冬になれば「冬ってこんなに寒かったっけ?!」と感じてしまうのは私だけではないと思います。
けど、今年の夏の暑さはちょっと異常ですよね。。
学生の皆さんやお子様がいるご家庭は、海やプールに出掛けたり、お祭りや花火大会などの様々なイベントに出掛けたりと、予定がいっぱいで大忙しなのではないでしょうか?
そして、お盆の頃になると、お決まりのごとく「あ!宿題何もやってない!」と焦り出すことに・・・。
かく言う私も、夏休みの初めは今年こそは計画的に・・・と意気込みながらも「今日はいいや、明日からやろう」で結局何もしないまま夏休み最終週を迎えていたものです。
さて、夏休みの宿題や課題の定番、「工作」のテーマはもう決まりましたか?
まだ決まっていないという方、参考までに「建築模型」なんてどうでしょうか?
「建築模型」ってどんなもの?
建築物の設計を行なう際、当然のことながら図面を描きます。
建築図面には色々と種類があり、主なものとして
・平面図・・・間取り図などを初めとする建物を真上から見た、いわゆる「図面」
・断面図・・・建物をスイカのように真上からスパッと切って真横から見た図面
・立面図・・・建物の外部を真横から見た図面
・展開図・・・建物の内部を真横から見た図面
があります。(※実際はもっともっと多くの図面があります)
これらの図面を基に実際にできあがった建物をイメージするのですが、一般の人にはなかなかこれだけの情報から立体的なイメージが湧きません。
そこで登場するのが、「パース」と「模型」です。
「パース」とは透視図のことで、建物の外部や内部のイメージを伝えるために作成します。
弊社では、まるで写真のようにリアリティのある、完成後のイメージをつかみやすい『ひかリノベ スーパーパース』を活用しています。
「建築模型」とは、パース同様に建物の完成イメージを伝えるための手法のひとつで、設計図に基づいて製作する建築物のミニチュア模型です。
(※残念ながら、弊社の業務では作成する機会はほとんどありません)
用途によって使い分けます
建築模型にも色々と種類があり、それぞれの用途に合わせて完成状態も様々です。
大きく分けると
・ボリューム模型・・・建物の大きさや配置を検討するための模型
・スタディ模型・・・・建物の形状やデザインなどを検討、確認するための模型
・プレゼン模型・・・・コンペなどのプレゼンテーションに使うための模型
・展示模型・・・・・・完成後に展示したり、施主にプレゼントする模型
などがあります。
具体的に画像で見ると・・・
・・・私が大学を卒業する際に製作した卒業設計の模型です。
気付けば20年近く前のものなので、写真もデザインも色褪せてしまっておりますが、左がスタディ模型、右がプレゼン模型です。
一目で造り込みの細かさの違いが分かると思いますが、大きさも製作日数も気合いも違います。
左はA3の紙に納まる程度で数時間で完成、右は横幅が1mを超える大きさで徹夜を含めて3日以上、とにかく気合いを入れて作ったものです。
夏休みの工作と繋がるの??
ここまで読むと、別に自分は建築系の学生じゃないし、なろうとも思ってないし・・・なんて声が聞こえてきそうですが、もっと自由な発想で建築模型を作ることで、建築の楽しさを知ってもらえたらと思っています。
好きな建物の模型を作るのもいいですし、「自分が住みたい理想の家」をテーマにしたら夏休みの課題っぽくていいですね。
ただし、キット化されているものを作っても意味がないので、ちょっと大変かもしれませんが自分で色々と工夫しながら「工作」してみてください。
私の模型もそうですが、一般的な建築模型はカッターで簡単に切ることができる、薄い発泡スチロールの板の両面にケント紙を貼り付けてあるボード(スチレンボード)を主な材料とします。
これをパーツに切り分けて、専用のスチロールのりで糊付けしながら組み立てていきます。(溶剤(シンナー)を含む接着剤は発泡スチロールを溶かしてしまうので使えません)
あとは窓に薄い透明プラ板を用いたり、表面加工された紙やレンガなどの素材が印刷されたシートを用いたり、自分で印刷したものを貼ったり、Nゲージなどの鉄道ジオラマ模型用の材料を用いたり・・・工夫次第で色々な表現ができます。
材料は、世界堂やユザワヤ、東急ハンズ、ロフトなどで買うことができますし、下記のサイトで詳しく紹介されています。
具体的な説明・・・といきたいところですが、かなり長くなってしまいますので、用意する材料や道具、製作過程などについて詳しく解説しているサイトがいくつかありますので、そちらを参考にしてみてください。
http://www.studiosakai.co.jp/data/model.htm
http://www.mokeimokei.net/
実は大人も楽しめます!
最近、毎号付いてくるパーツをコツコツと組み立てて完成させる、付録付き雑誌がたくさん出版されています。
これらは完成までに数年かかり、総費用もかなりのものになるため、時間とコスト面を考えるとなかなか手が出ないですよね。
でもこういう商品は明らかに大人を対象としており、ホビーとして楽しむ本格的なキットになっています。
さすがに私自身も上記のような建築模型をコンペや設計業務以外のまったくの趣味で作ったことはありませんが、ずっと前からチャレンジしたいキットがあります。
10円玉でおなじみの「平等院鳳凰堂」の木製キットです。
4万円以上する精巧なキットでサイズもかなり大きいため、色々な意味で覚悟が必要になりますが、ぜひチャレンジしたいと思っています。
もし購入して製作することになりましたら、この場で製作過程や日本建築の美しい構造などについてお伝えできればと考えております。
う~ん・・・まずは部屋の整理から始めないと。。