2015/3/6
光の力、ひかリノベが伝える
水曜日までの春の陽気な天気から一変、また、2月の寒さに逆戻りですね。
曇り空を見ていると気持ちまで凍えてきました。逆に良い天気では、暖かい日差しを浴びるだけで、心のどこかに幸せが湧いてくることがありませんか。光ってそんな不思議なものですね。
人体力学ではこう解釈しています。人間は古代から自然光(太陽、火の光、月、星など)と共に生活してきました。太陽が昇ると人は自然に目覚め活動をします。日が沈むと夕焼けが大地を赤く染め、人が労働を止めて家に帰ります。そして、食事後、夜空の星を見上げながら安らかに眠りに落ちます。このような生活はずっと続いてきました。いつしか人の行動は光の動きと連動するようになりました。
ですから、青空見ると自然に元気が出ます。
夕焼けのようなオレンジ色の光を浴びると、心身がリラックスモードになります。
1878年に白熱灯が発明されて以来、照明は灯りのない場所で光の役割を果たすことになりました。時代の進歩と共に照明器具の機能性は勿論、デザイン性も洗練されていきます。でも時々、いいものを買ったのに、いざ使ってみると何か違うと思ったことはありませんか。
例えば、近頃流行っている宙に浮いているような壁付下駄箱や玄関収納の下に、床を照らす間接照明を入れる場合があります。おそらく、空間演出のためだと思われますが、実際には、光で照らすと床にあるほこりがよく見えることになり、逆に来客に不潔感を感じさせてしまいます。また、年配の方は柔らかく、優しい照明が相応しいと思いがちですが、実は加齢により目の水晶体が濁ってきますので、物を見るには若者より倍の照度が必要となります。
このように、照明の位置や、光の色、明るさの設定は人の生活に大きく影響を与えます。私たちひかリノベのコーディネーターは、部屋のリノベーションを提案する際に、照明器具のデザイン、機能性はもちろん重視しますが、もっと大切と思っているのは使う人のことです。光の力を最大限に発揮し、それぞれの人に最適な光環境を作って行きたいと思います。
最後にもう一枚の写真をアップします。東京庭園美術館のアプローチにある三保谷硝子製のガラスと光が演出した不思議空間です。床から溢れる可愛いハート模様をお気づきでしょうか。
では、今日の寒さを乗り越えて、一日楽しく過ごしましょう。