2018/4/24
【インテリアと色の関係 その②】アクセントカラーと照明計画
こんにちは 五反田ショールームの水谷です。
寒かった冬が終わり、新緑の美しい季節がやってきました。五反田ショールーム周辺は都心でありながら、近くに大学や神社仏閣などがあり、緑が豊かな地域でもあります。
さて、1月のブログ「インテリアと色の関係 その①」では、色のきほんや内装材カラーの選び方についてお話しさせていただきました。
内装材においては、床・壁・天井材などの「ベースカラー」、家具・カーテン・ラグマットなどの「メインカラー」、クッション・照明・アート作品などの「アクセントカラー」、この3つを上手に組み合わせていくのがポイントでしたね。
そして空間に対する面積の割合はベースカラー70%・メインカラー25%・アクセントカラー5%で、一般的には色数を4~5色程度にすると、お部屋全体がきれいにまとまると言われています。
今回は「インテリアと色の関係その②」として、この5%を占める「アクセントカラー」と照明計画についてお話しさせていただきたいと思います。
▲参照:DAIKO
1.アクセントカラーに使うのは寒色系?暖色系?
お部屋のアクセントには、「ベースカラー」や「メインカラー」に使われていない色を思いきって使ってみると、お料理にハーブやスパイスをつかうように、お部屋全体が引き締まってきます。
たとえば「赤のクッション」や「青い海の写真」「黄色のガラスの照明器具」など……お好きなデザインやカラーを取り入れてみると良さそうですね。
また、壁の一面だけ少しだけビビットな(鮮やかな)カラーや、花柄・パターン柄の壁クロスをつかってみるのも素敵です。
色を見たときの印象は人それぞれ異なりますが、一般的には呼び名の通り、赤やオレンジ、黄色などの暖色系の色が暖かみを感じ、青色や青に近い緑色などの寒色系が涼しさを感じると言われています。
アクセントカラーは大きな面積を占めるものではありませんが、たとえば赤に囲まれた部屋にいると、通常よりも体感温度が2~3°上がるともいわれているようですから、季節によっても選ぶ色が変わってくるかもしれません。
でも難しいことは考えず、やっぱりお好きな色を選んでいただくのが一番だと思います。
2.色の心理的効果
色にはそれぞれ特徴があり、私たちの心理や行動に大きな影響を与えるそうです。
例えば、オレンジ色や赤などは活力や高揚感を表す色ですから、キッチンやダイニングなど、食卓の近くにあると胃腸を刺激して食欲をそそります。
青は精神を安定させる色といわれていますので、副交感神経に作用して血圧を下げたり、呼吸がゆっくりと深くなるそうです。また集中力をサポートするので、お子様の勉強部屋や書斎コーナーなどに用いると良い効果が期待できますね。
色のお話をするとき、つい暖色系と寒色系、この二つにくくってしまいがちですが、忘れてはいけない色が「緑」です。
緑色は暖色系でも寒色系でもない「中間色」なので、もっとも刺激の少ない色になります。緑は寒色系の「青」と暖色系の「黄色」のミックスですから、中間という意味が良くわかりますね。
この色は心身のバランスを整え、リラックス効果があります。インテリアアイテムに限らず、リビングルームに観葉植物を置くと、植物の緑に癒されてリラックスした空間になりそうですね。
3.色が映える照明計画と光色
照明器具の光の色には、青みがかったものや黄みがかったものがあります。
これを「光色」というのですが、光色は色温度で表すことができます。色温度の低い照明のお部屋では、落ち着いた暖かい雰囲気になり、色温度の高い照明のお部屋ではややクールな印象になります。
照明計画をするうえでは照度や明るさの分布だけではなく、光色や演出性を考慮すると素敵なお部屋に仕上がります。
▲参照:DAIKO
たとえば色温度の低い赤っぽい光の場合は、ペンダント照明などの吊り下げるタイプで、テーブルの上などやや低い位置に配置し、色温度の青白っぽい光の照明は、シーリング照明などのように天井付で高い位置に配置すると良いでしょう。
▲参照:DAIKO
照明計画もインテリアの色との関係が深いものですから、やはり暖色系のお部屋には、色温度の低い赤っぽい照明計画をしてリラックスした空間に。
そして寒色系のお部屋には、色温度の高い青白っぽい照明計画をして、明るく爽やかに活動的になれるようにすると良いですね。
今回の「インテリアと色の関係 その②」 では、アクセントカラーと照明計画についてお話しさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?
現在ではほとんどの照明器具にLEDが用いられています。
このLEDにはいくつかの光色があり、また一つの照明器具でも光色をシーンに合わせて変更できる優れものもあります。
色温度の高い順では、昼白色→温白色→電球色という順番になり、最近人気があるのが真ん中の「温白色」です。
昼白色では白すぎ、電球色では黄色すぎるという方にはこの中間の「温白色」がお勧めです。
インテリアのカラーを総合的に考えるとき、照明器具のデザインだけでなく、光の色や演出性も考えてみると、より素敵な空間になると思います、