2018/1/26
【インテリアと色の関係①】 内装材のカラーに迷ったら……
こんにちは! 五反田ショールームの水谷です。
1月も後半戦となり、季節は大寒。1年で最も寒い季節に突入ですが、来月になれば立春を迎え、少しずつ季節は春に向かっていきます。
街を歩いている人々を見ても、今の季節はダーク系のカラーの着こなしの方が多くみられますが、だんだんと春が近づくにつれて明るいカラーを身につけたくなりますね。
考えてみますと、日常の中でカラー『色』を選ぶことって意外と多いことに気づきます。
皆様も洋服、食器、雑貨などを購入される時など、日常の様々な場面でデザインの他、『色』を選択していると思います。
これはリノベーションについても同じで、床材・建具・壁・天井・その他キッチン面材やユニットバスなどの住宅設備機器などに及びます。
これらは主に建物の内装材になりますが、それ以外にも家具や照明・カーテンなどのインテリアアイテムも含めますと、本当に多くの色を選択することになります。
今回はリノベーションにも大切な『色』をテーマにお話しをさせていただきたいと思います。
1.色の好みと個人による違い
「好きな色ってこんな色!」「あまり好まない色はこんな感じ!」と、お好みの色は個人ではっきり分かれることが多いですね。
色の好みは国や性別・世代・年齢などによっても違います。
また色を見た時にきれい・汚い・好き・嫌いといった感情をもったり、その色を見たときに連想する情景などは、その人の記憶や経験したこと、学んだことなどすべてが関係してくるそうですよ。
色の好みは『目』ではなく『脳の働き』によるものなのですね。
2.色のきほん 色の三属性
例えば、「赤が好き」「青が好き」と一言でいっても、同じ赤や青でもいろいろな色がありますよね。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、色は『色相』『明度』『彩度』の三属性からなっています。
このうち『色相』が色味の違いで、赤系や青系・黄色系と分かれます。
『明度』は明るさの度合い(明るい⇔暗い)です。
『彩度』は鮮やかさの度合い(鮮やか⇔くすんだ)になります。
ですから、最初の『色相』がその方の色の好みということになりますね。
お好みの色は1つとは限りませんが、皆様にも「オレンジや赤などの暖色系が好き」「ブルーのような寒色系が好き」といった感じ方の違いがあるかと思います。
あるいは色相に限らず、「明るい色が好き、またはダーク系の色が好き。それ以外にも鮮やかな色が好き」という方もいらっしゃるかもしれませんね。
3.内装材のカラー選びのポイント
インテリアのカラーは、一般的には『ベースカラー』『メインカラー』『アクセントカラー』の3つを組み合わせて考えます。
『ベースカラー』は床・壁・天井材などの内装材の色味です。。
『メインカラー』は家具やカーテン・ラグマットなどのインテリアアイテムです。
そして『アクセントカラー』はクッションや照明・アート作品等になります。
『ベースカラー』については、空間の面積のおよそ70%近くを占めるとともに、交換するとなると費用もかかるため、耐用年数も長くなります。
そのため、飽きのこないベーシックな色、茶系やホワイト・アイボリーを選ばれる場合が多くなります。
フローリングなどの床材を選ぶときにお客様が迷われるのが、薄い色(ライト系)にするか濃い色(ダーク系)にするかです。
ライト系の明るい空間がお好みでしたら、床材はライト系かミディアム系を勧めしておりますが、シックな雰囲気がお好みの方は、やはりダーク系の床材を好まれます。
そこで多くの方がおっしゃるのが、「お部屋が暗くならないか」「狭く見えないか」です。
▲参照:WOODONE
これらはお部屋の窓の大きさや日照条件などにもよりますが、比較的大きな面積を占める床材でも、実際にはご入居後にソファやラグマットなどを置かれることが多く、床材が見える面積は小さくなります。
そこで次の『メインカラー』である家具やカーテン・ラグマットなどにホワイトやアイボリーなどの明るいカラーをお選びいただければ、重くなりすぎないシックで素敵な空間になりますね。
▲参照:WOODONE
この『メインカラー』は空間の面積のおよそ25%を、そして『アクセントカラー』が5%ほどを占めることになります。
▲参照:WOODONE
このようにインテリアと色の関係を考えていきますと、予めどんな空間にされたいかをイメージし、『ベースカラー』『メインカラー』『アクセントカラー』の3つを上手に組み合わせて、内装や家具・照明をトータルでコーディネートすることが大切なのですね。
でも、長くお住まいになるお家は、どうしても飽きの来ない無難なデザインやカラーになりがちです。
リノベーションは予め仕様の決まっている新築とは違って、お好きな素材やデザイン・カラーを自由にプランできるのが特徴です。
せっかくですから、「ちょっと冒険してみたい!」「トレンドを取り入れたい!」という方は、まずは『アクセントカラー』や『メインカラー』のように、比較的ご予算がかからず、将来的に変更しやすいものから取り入れてみるのはいかがでしょうか?
インテリアと色の関係については、このほかにも色の見え方や照明計画などによる違いなど、奥が深い世界です。また今後もこれらの内容をテーマにお話しさせていただきたいと思います。