午后の調べ

リビングを望むアイランドキッチン、コンクリート現しなど、思い描くデザインをひとめぼれした物件で実現させたかったというT様。しかし複数のリノベ会社にプランを持ち寄るも、断られてしまうことが続いたといいます。

とくに課題となったのはアイランドキッチン。もともと壁付型だったキッチンを、リビング中央に配置させるため、洗面と浴槽を大きく移動する必要がありました。水廻りの移動は排気・排水経路の確保が課題になりがち。ひかリノベでは、既存の別用途の経路を利用することで、この課題を解決しました。ユニットバスの排気・排水はキッチンの経路に、キッチンの排気・排水はユニットバスの経路に。これにより床高の上げ幅を最小限に抑え、本物件の魅力のひとつである天井の高さを損なうことなく、T様理想のアイランドキッチンを実現しました。

また水回りを移動したことで、家事動線も改善。洗面と浴室の隣にランドリールームとWTCを設計し、脱ぐ→洗う→干す→仕舞うという一連の動作をスムーズに。WTCはお洋服をハンガーにかけて収納できるため、畳む時間を節約できます。

そしてT様邸の特徴の一つが、見せない収納の徹底。WTCのほか、キッチン背面に大容量パントリー、寝室にロフト下収納を設け、生活感の出がちな荷物はほとんど隠れる収納量と、居住空間からは目に触れない動線を両立しています。

コンクリートの上にホワイトの塗料で仕上げた内装は、静謐さと力強さが同居。天井は下地を組み、打ちっぱなしで仕上げる場合に懸念される断熱等の機能低下を抑えました。見た目も機能もスマートなT様邸は、いつもゆったりとした優雅な空気が流れています。