自然に寄り添う徒然ご自愛空間
エリア | 神奈川エリア |
---|---|
家族構成 | 一人暮らし |
面積 | 55.5㎡ |
間取り | 2DK → 1LDK |
テイスト | ナチュラル |
特徴 | ニッチ造作 |
リノベ費用概算 | 14,000,000円 |
出会いは紆余曲折。二人三脚で手繰り寄せた理想の家
「本当に突然、家賃を払うのがもったいなく感じて。でもそこからの行動は早かったです」
これまで賃貸マンションに暮らしていたS様。毎月家賃を払っても自分の家にならない……ならば買ってしまおう! そう思い立ったところからS様のリノベ物語は始まりました。
「最初から新築ではなく、自分好みにアレンジできる中古でリノベが希望でした」とS様。
いくつかリノベ会社をピックアップしたところ、HPの説明が一番わかりやすかった会社がひかリノベでした。
電話するととんとん拍子に話が進み、物件探しからリノベがスタート。担当コーディネーターとまずは戸建を中心に物件を探していきました。
ご実家が戸建ということもあり、「持ち家=戸建」という構図が出来上がっていたのです。
通勤アクセスの良いエリアの物件を何件も回っていくと、エリアも広さも申し分ない戸建に出会います。ただ致命的な問題がありました。
「室内の引き戸を開けると、かなりのスピードで扉が閉まるんです。あら? と思って床に物を置くと、それが転がっていって……床が傾いていたんですね。そしたら担当コーディネーターさんが『この物件はダメです、次行きましょう』と。すぐに次の物件を探し始めてくれました」。
ひどく傾いた建物をリノベで直すことは、必ずしも不可能ではありませんが、建物の状態や費用的な問題もあり、実際には困難な場合が多いのです。現実的に変えられる部分を見極めることが、リノベを始める上で最も重要です。
そこから担当コーデの怒涛の物件紹介が再開。「紹介してくれた最後の5~6件は神がかっていました。なんでこんなに私の好みがわかるんだろう!? と思うくらい、どの物件も魅力的で!」。
その中でS様が選ばれた物件が、こちらの中古マンション。マンションといっても住戸数も少なく、最上階のため戸建のような落ち着きがあり、そしてなにより、海や富士山が望める眺望が魅力的。やっと出会えた我が家でした。
自由気ままに、心のときめきに任せて
もともと自分の好みがはっきり分かっていらしたS様。扉を開けると、そのS様の“好き”がぎゅっと詰め込まれた空間が広がります。
S様邸の大きな特徴の一つが、広々とした土間です。そのまま一室として使えそうな広さの土間は、小上りになった畳のスペースがあり、そこで趣味の着物を広げて楽しんだり、寝転んで読書をしたりと日常の楽しみを広げてくれます。
そして、土間床の個性的な模様が印象的。
「この模様は、屋根に使われる瓦の丸い部分を切り取って埋めて作りました。床に模様を入れたいと思っていて、何にしようか悩んでいた時に両親が『瓦なんかいいんじゃない?』って。実家が寺なので、瓦が身近にあったんです」。家族の思わぬアイディアのおかげで、より一層愛着が増す空間になりました。
室内は各部屋の扉を取り払い、ゾーニングは段差でさりげなく。空間を自由に行き来できるデザインです。
それぞれの空間をその時の気分に合わせて寝室にしたり、洗濯物を干すスペースにしたりと、自由な使い方ができるように余白が残されています。
そんなS様がリノベで一番苦労されたのが、内装の材質選びでした。
「自然に逆らわないこと」が暮らしのテーマであるS様。壁は漆喰、床は無垢を取り入れました。
自然が作った“本物”の素材は、家ごと新鮮な空気で満たしてくれるような爽やかさと、何度でも肌に触れたくなるような優しさを持ち合わせています。
そして実際に住まわれてからのS様邸は、和と北欧、そしてアジアン要素が融合した、S様にしか作り出すことのできない景色が広がっていました。
「目に入れて心地よいもの」がS様のモノ選びの基準。一見異なる要素でも、心と体が心地よいと感じるアンテナに素直にしたがえば、自然と調和してくれるのです。
また、心地よいと感じるものを厳選して持つことで、モノを隠して収納する必要がなくなります。S様邸はモノを飾って収納することで正真正銘、自分の好きなものに囲まれた暮らしを楽しんでいらっしゃいました。
「自分の家が心地いいので、夜もあまり寄り道しないで、早く家に帰ろうって思うようになりましたね。家にいる時間が長くなりました。朝はバルコニーから朝日が昇っていくのが見えるので、早起きしてそれを眺めるのが、私の一日のはじまりです」。