和箪笥と英國アンティーク
エリア | 東京23区エリア |
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家族構成 | ファミリー |
面積 | 80.06㎡ |
間取り | 3LDK → 2LDK |
テイスト | クラシック,シンプル,モダン |
特徴 | 造作収納、ライコン照明、家事動線 |
和箪笥と英國アンティーク
薄墨色のクロスとフロアタイル。天井高にあわせた造作建具の先は、クラシカルなレリーフの額装絵画と、年月に洗われた黒檀色のローボードが、美術館を思わせるリビング空間。
「ローボードは、もとは祖母の和箪笥だったんです。リメイクで三段を切り離し、色を塗り替えて……。西洋絵画やアンティークの椅子と喧嘩するかな、と心配もあったのですが、思った以上にしっくり馴染んでくれました」
英国への海外転勤から帰国したT様ご一家。渡英中は賃貸に出していた所有物件を、一家の新しい住まいとしてリノベーションしました。
お打ち合わせは英国からリモートで。ひと足早く帰国された旦那さまが現地立会いを担われ、クロスやタイルのサンプルは英国の奥様のもとへ国際便で送るなど「変則的な進め方でしたが、チームの皆さんの誠実な対応で安心してお任せすることができました」と奥様はいいます。
もっともこだわったのは「片付けの動線」。
天井高いっぱいに造作した三枚引き戸のリビング収納、寝室収納、洗面室手前のリネン庫と、生活空間を圧迫することなく充分な容量を確保した収納計画。
キッチンは、60cm幅の大容量食洗機から背後のカップボードへ、振り向く動きで移し替えられる最短動線。ワークトップには、熱い鍋をそのまま置いても変色や変形がなく、汚れを弾くセラミック素材を採用。
床はロボット掃除機が家じゅうを走行できるよう、全室同じフロアタイルで統一し、見切りの無い完全フラットフロアで仕上げました。
緻密な照明計画も本件のポイント。
高い天井を活かすため、またテレビを置かずプロジェクターを使用することから、リビング照明は天井埋め込みのダウンライトを採用。ダイニング上のランプと併せ、昼間/夜間/お子様のリビング学習時とシーンごとの調光・調色パターンをライコンで制御しています。
照明はお部屋の印象を左右する重要な要素のひとつ。「美術館のよう」な端正さは、ニュアンスある表面感の壁や床に静謐な光と影をおとす、この照明計画に因るところも大きいのかもしれません。