かまくら秘密基地のダウンリビング

マンションのフルリノベーション事例。
水廻りを含めた間取りの抜本的な見直しを行いました。浴室を住戸の中心に配し、バルコニー側をLDK、玄関側を家族各々の個室で構成。二人のお子様の子供部屋と、夫婦の寝室、大容量のWICを確保しました。

生活の中心となるLDKは、和室を取り込み二室分の広さに。あらわし天井で天井高も最大限に活かし、開放的な大空間LDKに。床はリビング側を一段下げ、段差でダイニングとゾーニングしました。
リビングのフォーカルポイントとなっているのが、グレージュカラーの漆喰塗りで仕上げた「かまくら」。お子様のおもちゃ収納として造作しました。アールの入口から内部を覗くと、すのこ天井にダウンシーリング照明をしつらえ、まるで秘密基地のよう。収納だけでなく、お子様のプレイスペースとしても活躍しそうです。
壁面の梯子を上ると、デスクカウンターと掘り炬燵、三ケ所６口のコンセントをしつらえたワークスペースとなっています。OSB合板の床がナチュラルで、こちらも大人の秘密基地といった印象です。

キッチンはもともと独立した台所でしたが、LDK一体の対面レイアウトに。壁がなくなったことで玄関からリビングへ至る通路が一直線となり、閉塞感が解消されました。
玄関は框に段差を設けずフラットな形状に。広めにとった通路幅と相まって、開放感抜群のホールとなっています。
洗面室も独立型からオープンスタイルに。リビング手前の通路に洗面コーナーを配置しました。コロナ禍以降、玄関からすぐにアクセスできる場所に洗面を置きたい、という要望をいただくことが多くなりました。それに伴い、洗面まわりのデザインにこだわりたいという方が増えています。こちらの洗面も、ランタン型のモザイクタイルと、クラシカルな焼物天面の水栓が、美しい家具のように映える空間となっています。
玄関右手には収納スペースを集約。手前側をコートと鞄収納、奥側を洋服収納とし、外出前／帰宅後の着替えがスムーズにできるよう計画しました。