消費税がかからない中古マンションを5秒で見分ける方法

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無題

食べものでも、お洋服でも、何でもモノを買うと消費税がかかります。
それは住宅も例外ではありません。住宅は高額商品ですから、課税される金額も決して小さくありませんね。

「でも、中古マンションは消費税がかからない場合があるって聞いたことがあるけれど……?」

実は、中古マンションは「個人が売りに出している物件か、業者が販売している物件か」によって扱いが異なります。

あなたが買いたい物件は課税対象か、そうでないのか?
また負担が大きくなる分、行政が補助してくれる制度はないのでしょうか?

本日はなかなか分かりづらい「住まいと税金のカンケイ」から、≪消費税≫をテーマにお話します。
とくに中古マンションのご購入をお考えの皆さまは、マネープランにも関わってくるテーマですので、ぜひご一読くださいませ。

1.中古マンションに消費税はかかるの?

消費税は「事業者が提供する商品やサービス」に課せられる税金です。
したがって、マンションの売主が不動産会社(=事業者)であれば、消費税がかかります
売主が個人(≠事業者)であれば、消費税はかかりません

新築はデベロッパー(マンション開発業者)が販売しているので、必ず消費税がかかります。

中古は個人が自宅を売却するケースがほとんどですから、消費税がかからないケースが多いです(不動産業者は、売主と買主を引き合わせる仲人役)
しかし近年は、「マンションを売りたい」というオーナー様から物件を買い取り、リフォームを施して再販する『リフォーム再販業者』が増えています。
そのような『リフォーム済み物件』は業者が販売しているので、消費税がかかります。

業者か/個人かは「取引態様」で見分ける

あなたが買いたいマンションの売主は個人なのか? 業者なのか? を見分けるためには、Webの物件情報や、販売広告チラシをご覧になってみて下さい。
その物件情報を出している不動産会社の社名や連絡先などが掲載されているでしょう。その中に「取引態様」という欄がありませんか?

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取引態様に「売主」とあれば、その物件情報を出している不動産会社が自ら販売しているということです。ですから消費税がかかります。

代理」もしくは「仲介媒介)」とあれば、その物件情報を出している不動産会社は売主ではないということです。
売主は個人オーナーかもしれませんし、また別の事業者(リフォームや不動産投資)かもしれません。
消費税がかかるか・かからないかは売主の正体によるので、まずはその物件情報を出している不動産会社に問い合わせてみましょう。

物件情報の価格は「税込み」表示

「業者が販売している物件は消費税がかかる」ということは分かりましたが、その場合、物件情報に記載されている価格は税込みなのでしょうか? それとも税抜きで、さらに消費税額8%が上乗せになるのでしょうか?

販売価格は「総額表示」が基本のルールです。
現在、ほぼ全ての物件情報や広告が税込み価格を記載しています。

price

▲実際の物件情報です。

「価格:4,490万円」とありますが、こちらは消費税込みの価格です。
ただし「消費税:○○円」と内訳を掲載することは、基本的にありません。総額表示は自明のルールですし、「そのうちいくらが消費税なのか」ということは、ふだん買主さまにとって重要な情報ではないからです。

課税対象は「建物」だけ

物件情報には消費税額はふつう記載されませんが、購入の際に交わされる契約書には記載されています。
それを見て「物件価格と計算が合わない!」と怪訝に思われる方が少なくないようです。

その理由は、消費税の課税対象となっているのは「建物」だけだから。
物件価格には「建物」の代金と「土地」の代金が含まれています。このうち「土地」には消費税が課税されないので、一見、物件価格に対して安すぎるように見えるのです。

翻っていえば、消費税額から逆算すれば、物件価格のうち「建物がいくら・土地がいくら」と内訳を知ることができるわけですね。

築古物件では、思った以上に建物価格が安く、ビックリされる方が多いかもしれません。
建物は経年によって徐々に価値が下落し、築20年で底値となります。
築20年を超えると「物件価格のほとんどが土地の代金だった」というケースも珍しくないのです。

2.消費税がかかると、給付金がもらえる!

「住宅は人生で一番大きな買いもの」と言われるとおり、その価格は建物分だけでも数百万円〜数千万円に上ります。消費税率は2018年現在8%(数年内に10%まで引き上げ予定)ですから、決して小さな出費ではありませんね。

そこで政府は「消費税がかかる住宅を購入した人」に対して、住まい給付金住宅ローン減税といった補助制度を用意しています。

住まい給付金

『住まい給付金』は2014年、消費税が5%から8%に引き上げられたタイミングに合わせてスタートしました。増税による負担を軽減するためにつくられた制度です。

給付を受けるための要件は、おもに次の4つ。

  • 消費税の課税対象である(=売主が事業者である)こと
  • 中古の場合、既存住宅売買瑕疵保険に加入していること
  • 住宅ローンを利用していること、もしくは買主の年齢が50歳以上であること
  • 買主の年収が510万円以下であること

②の既存住宅売買瑕疵保険とは、中古住宅の取り引き後に雨漏りや漏水といった瑕疵が見つかった場合につかえる保険です。保険に加入するには、柱や床が傾いていないか、コンクリートにひび割れがないかといった検査に合格する必要があります。

住まい給付金がもらえる金額は、物件価格に関わらず、年収によって決まっています。
(厳密にいうと、年収から扶養控除などを差し引いたあとの「課税所得」に応じて決まっています)

収入額の目安 都道府県民税の所得割額 給付基礎額
425万円以下 6.89万円以下 30万円
425万円超~475万円以下 6.89万円超~8.39万円以下 20万円
475万円超~510万円以下 8.39万円超~9.38万円以下 10万円

「課税所得額が分からない」という方は、国交省・住まい給付金事務局のWebサイトでシミュレーションすることもできます。

住宅ローン控除

住宅ローンを組んでマイホームを購入すると、10年間にわたって所得税や住民税の減税が受けられる『住宅ローン控除』。
ご利用をお考えの方も多いと思われますが、実は消費税がかかる物件とそうでない物件とで、減税額が変わることはご存知でしょうか?

消費税がかからない(売主が個人)物件では、最大控除額は年間2,000万円×1%=20万円。
消費税がかかる(売主が事業者)物件では、年間4,000万円×1%=40万円です。
消費税がかかる場合、ちょうど倍まで拡充されるのですね。

このように、消費税がかかる場合はその分、負担が軽減される仕組みが用意されています。
ですから「消費税がかかる物件をうっかり選んでしまうと損する」ということはないのです。
しかし住まい給付金も住宅ローン控除も申請しなくては享受できませんから、こうした知識を身につけていないと「損してしまう」のもまた事実。

このブログをお読みになった皆さまは、どうぞマンションの購入後は申請をお忘れなく!
くわしい申請方法については、以前このブログでも特集記事を組んでいますから、ぜひ併せてご覧ください。

確定申告と消費税

住まい給付金や住宅ローン控除の申請には、確定申告が必要です。
確定申告では、物件価格を「土地がいくら・建物がいくら」と分けて申告しなくてはいけません。

そこで役立つのが消費税額です。消費税は建物にしかかかりませんから、消費税額から8%を割り戻せば、建物価格を取り出すことができます。

消費税がかからない(売主が個人)場合は、物件価格を固定資産税評価額の比で按分します。
たとえば直近の固定資産税評価額が土地1,800万円・建物価格1,200万円なら、両者の比は土地:建物=3:2ですね。
取引価格が4,000万円だったとしたら、3:2で按分して「土地価格2,400万円・建物価格1,600万円」と記入します。

3.忘れがちな『諸費用』にかかる消費税

「中古マンションは個人が自宅を売却するケースがほとんどですから、消費税がかからないケースが多い」ことは最初にお話したとおりですし、また再販物件で消費税がかかる場合も、住まい給付金や住宅ローン控除といった補助制度が用意されています。
ですから消費税がかかる物件か、そうでないかによって「お得度」が大きく変わるということはありません。

しかしここで注意したいのは、消費税の対象となるのは物件価格だけではない——ということです。
中古マンションの購入には、売買手続をサポートしてくれる仲介会社に支払う仲介手数料や、司法書士報酬といった諸費用がかかります。諸費用もまた、消費税が課税されるのです。
リフォームやリノベーションをおこなう方は、デザイン料や工事費用にも消費税がかかります。

消費税率はいまは8%ですが、いつ10%に上がってもおかしくない状況です。
2%とはいえもとの金額が高いと、負担は重くなります。たとえば仲介手数料は物件価格に応じて数十万円〜数百万円かかりますから、消費税額も増税によって数万円〜数十万円も変わってくるわけです。

こうした負担の積み重ねを考えれば、やはり増税前のいまが「買い時」といえましょう。
もし「そろそろマイホームが欲しいな、でもまだ早いかな……」と迷っている方がいらっしゃいましたら、ぜひいまこそ購入を前向きに検討されることをおすすめします。

とはいえ、もちろん今後のライフプラン・マネープランもじっくり考えなくてはいけません。
「いま購入して、今後の家計は大丈夫?」「生活費や貯蓄を圧迫せずに、いくらのマンションが買える?」といったご相談も、私たちひかリノベまでお気軽にお申し付けください!

また、住まいとお金の考え方の基本が学べるセミナーも開催しておりますので、お時間が合う方はぜひ足をお運びください!
リフォームやリノベーションのショールームもご覧いただけます。

この記事のまとめ

マンションにも消費税は掛かるのか?
新築マンションはデベロッパー(事業者)から買うので課税対象になりますが、中古マンションは個人が自宅を売却する(不動産仲介業者は仲人役にすぎない)ことが多いので、課税対象とならない場合が多いのです。

中古マンションの売主が個人か・事業者かを確かめるには、Webの物件情報や、販売広告チラシをご覧ください。これらの売り出し情報には、発信元の不動産会社の連絡先と「取引態様」が必ず記載されています。
取引態様が「売主」なら、自社の所有物件(もとのオーナー様から買い取った物件)を自ら販売しているということですから、消費税が掛かります。
代理」もしくは「仲介媒介)」なら、不動産会社は仲人役にすぎません。売主は個人か、それとも別の事業者(リフォーム会社や投資会社)かは、不動産会社に問い合わせれば回答してもらえます。

消費税8%(今後10%に拡充される可能性も……)は決して小さい金額ではありませんが、課税対象となる物件を購入された方には、住まい給付金住宅ローン控除の拡充といった補助制度が用意されています。
とはいえこうした知識がなくては、せっかく用意されている制度も受給しようがありませんね。

このような制度も含めた、トータルな資金計画のご相談は、ぜひひかリノベまで!
FPによるセミナーも開催しております。

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