リノベーションとリフォームの違い~私がやりたい工事はどっち?

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https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0072/

「リフォーム」と「リノベーション」の違いを知っていますか?
どちらも住まいの情報誌やTV番組などでよく見かける言葉ですが、それぞれどんな工事を指していうのか、きちんと説明できる人は少ないのではないでしょうか。

どちらを希望するかによって、相談する会社も変わってきます。いざ自分がリフォームやリノベーションを考えたときに迷わないためにも、両者の違いを把握しておきましょう。

この記事では、リフォームとリノベーションの違い、それぞれのメリット・デメリットを解説。また、当社の施工事例もご紹介します。

自分がやりたい工事は一体どちらに当てはまるのか、また依頼する会社の選び方とは? この記事を読めばわかります!

2017/4/11 初出⇒2023/7/19更新

リフォームとリノベーションの違い

リノベーションもリフォームも、いまの日本では「住宅の改装・改修」という意味で浸透していますが、この二つの言葉の違いは非常にあいまいです。
両者のあいだに、法的な定義や明確な線引きはありません。リフォームやリノベーションを提供する企業側も、同じ工事でも「リフォーム」と呼んだり「リノベーション」と呼んだりすることがあり、それぞれの考え方によって呼び方はさまざまです。

一般的には、工事の目的によって、以下のように使い分けられています。

  • デザイン設計が入らない場合は「リフォーム」
  • デザイン設計が入る場合は「リノベーション」

リフォームとは

リフォームは、内装・外装や設備を新築当時の状態に戻したり、汚れや傷みを直したりする「修繕」の意味合いでつかわれる言葉です。

工事の範囲も比較的小規模なものが多く、色褪せたクロスの張り替え、外壁の再塗装、畳とふすま紙の交換、キッチンやトイレ設備の修復などが代表的な工事内容の例です。

賃貸物件では入居者が退去した後、原状回復を目的として内装や設備の入れ替えを行うことがあります。これもまた、典型的な「リフォーム」の一例です。

これらの工事はデザイン設計を必要としませんから、「リフォーム=デザイン設計の入らない工事」ともいえます。

リノベーションとは

リノベーションは、間取りを変える、内装を自分の好みに合わせて一新するなど、「改修」の意味合いでつかわれる言葉です。

防音性や気密性などの住宅の機能向上、木造戸建て住宅の耐震補強などもリノベーションに含まれます。

リフォームが「汚れたり傷んだり、マイナスになった部分を元のゼロの状態に戻す工事」であるのに対し、リノベーションは「デザイン性を含め、新たな付加価値をプラスする工事」です。

こうした工事には、デザイン設計が欠かせません。そのため「リノベーション=デザイン設計が入る工事」といえるわけです。

さまざまなリフォーム用語

リフォームとリノベーション以外にも、スケルトンリフォームフルリフォームといった言葉が使われることがあります。
スケルトンリフォーム・フルリフォームは、「リフォーム」といってもデザイン設計を伴う大規模な工事。意味合いとしてはリノベーションに近い言葉です。なんだかややこしいですね。

そこで、リフォーム・リノベーション関連で一般的に使われる語句の意味合いを以下にまとめてみました。
必ずしもすべてのリフォーム会社やリノベーション会社が同じ意味で使っているとは限りませんが、おおむね下表のように使い分けられることが多いようです。

リノベーション 住まい全体の抜本的な改修工事。
既存の部屋を解体してスケルトン状態(躯体だけの状態)にし、間取りの変更・内装デザインの刷新・設備機器の交換や移設・床下配管や下地組の改修を行う。
デザイン設計が可能なリノベーション会社に依頼する。
フルリノベーション
スケルトンリノベーション
スケルトンリフォーム
表層リノベーション 住まい全体の表面を改修する。
スケルトン状態にはせず、間取りや配管・下地は基本的に既存を生かし、内装デザインの刷新・設備機器の交換を行う。
デザイン設計が可能なリノベーション会社に依頼する。
表層リフォーム
フルリフォーム
部分リノベーション 住まいの部分的な改修工事。
キッチンのレイアウト変更を含むLDKの改修など。
デザイン設計が可能なリノベーション会社に依頼する。
リフォーム 住まいの部分的な修繕工事。
古くなった設備機器の交換など。
デザイン設計不要なのでリフォーム会社に依頼する。

メリット・デメリットを比較

リノベーションとリフォーム、それぞれの言葉の意味がわかったところで、それぞれのメリット・デメリットを比較してみましょう。
建物の大きさや築年数にもよりますが、リフォームよりも大がかりな工事となることが多いリノベーション。一体どんな点に注意が必要なのでしょうか。

暮らしの変化

リフォームは部分的な修繕工事であるため、暮らしそのものや生活動線に反映される変化は小さめです。

一方、リノベーションは住宅性能と住まいを抜本的に改修する工事となります。
「リビングを広くしたい」「キッチンを対面型にして水回りを刷新したい」「浴室を広くしたい」「ウォークインクローゼットやパントリーを新設したい」等、間取りや壁紙をはじめとした内装デザインの変更、設備機器の交換や新設、配管配線工事、断熱や防音対策と、工事内容も多岐に渡ります。
これらすべてをオーダーメイドでプランニングするため、ライフスタイルやご自身の好みにぴったり合った空間に改修・改善することができます。コンセントの数と位置、スイッチのデザインまでも変更することができ、細部まで思い通りに決めることができます。
中古住宅であっても、新築同様に変化させることも可能なため、住まいの見た目だけでなく気持ちの変化も大きいといえるでしょう。

デザイン性

リフォームは、設計専門職によるデザイン提案はありません。クロスやタイルといった内装部材、キッチンやトイレの設備機器など、基本的に既製品から自分で選びます。

一方、リノベーションでは、設計専門職によるデザイン提案を受けることができます。好みのテイストや理想の間取りなどを伝えることで、プロに住居をコーディネートしてもらえるのです。キッチンや洗面台は既製品から選ぶだけでなく、オーダーメイドで造作できるリノベーション会社もあります。
(当社ひかリノベも、これらの造作工事に対応しています!)

費用

リフォームはリビングや水回りだけというように、修繕工事の規模が限定的になるため、費用も比較的安価で済むことが多いです。

リノベーションは住まい全体の抜本的な改修工事になるため、工事規模は大きくなることがほとんど。その分、費用も高額になるケースが多いです。
工事の内容や流れによっては、工事期間中は仮住まいに引っ越さなければいけないこともあります。そうなると、ご家族全員で暮らすための「仮住まい」の家賃も必要になるため、予算を立てるときは注意しなくてはいけません。
さらに、オーダーメイドでプランニングができるというメリットがある反面、予算が一概に「いくらか?」と答えるのが難しい側面も。こだわりを詰め込むなら、予算とどこまで理想を叶えるかのバランスがポイントになってきます。

下記の表は、ひかリノベも加盟しているリノベーション会社ポータルサイト『SUVACO』調べのデータです。
専有面積60㎡のマンションの一室を例に、800万円~1,500万円の予算帯別に「何ができるか」をまとめました。

工事内容
※マンション 60㎡を想定
予算
800万円 1,000万円 1,500万円
水まわり設備の取り換え
内装(床、壁、天井)の一新
間取り変更
造作家具や素材へのこだわり
断熱工事 × ×

同様に、戸建ての工事費用の目安も表にしてみました。
下記の表は、延床面積30坪/木造二階建て物件を想定したものです。

工事内容
※30坪/二階建て木造住宅を想定
予算
800万円 1,500万円~ 2,000万円~ 2,500万円~
水まわり設備の取り換え
内装(床、壁、天井)の一新
間取り変更
外装材(外壁、屋根)の更新 ×
窓サッシ入れ替え × ×
外構(門扉、塀)の更新 × ×
耐震補強、断熱工事 × × ×

データ出典:SUVACO『予算別 リノベーションでできること』 

工期

費用の章でもお伝えした通り、リフォームは工事の範囲も限定的になる傾向にあるため、それに伴って工期にかかる時間も比較的短いケースが多いです。仮住まいも基本的には不要。気軽に依頼できる工事といえるでしょう。

一方、リノベーションは設計担当者とプランの打ち合わせに1〜2ヶ月、工事に3〜4ヶ月程度かかるのが一般的です。既存の床・壁・天井、さらに設備も解体してスケルトン状態にするため、工事中は基本的に仮住まいが必要となります。

リノベーションの施工事例

リフォームとリノベーションそれぞれの規模感や、できることのイメージが湧いてきたでしょうか? ですが、百聞は一見に如かず。ここでは、当社ひかリノベが実際に施工したリノベーションの事例をご紹介します。ぜひ、デザインの参考にもなさってくださいね。

間取りを抜本的に変更し家事ラク動線を実現

間取りを抜本的に変更し家事ラク動線を実現した事例(https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0092/)

間取りを抜本的に変更し家事ラク動線を実現した事例(https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0092/

既存の状態では二つに分かれていた部屋をひと繋がりにし、広々としたリビングダイニングに変更しました。また洗面スペースを玄関ホールに移設し、ホール/洗面/浴室/LDKと回遊できる間取りに。回遊レイアウトは掃除がしやすいメリットがありますが、本件はさらに調理と洗濯の動線を短縮することで、家事の負担を軽減しています。

また、土間を挟んで離れのように計画したワークルームも特徴。靴を履いて「プチ出勤」することで、在宅勤務でもON/OFFの切り替えがしやしく。
内装は、凹凸のないテクスチャーのクロスとチェリーウッドの突板フローリング、マットな質感のグレーの建具でシンプル&フラットに。

間取りは変えずにデザイン一新&収納を増設

間取りは変えずにデザイン一新&収納を増設(https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0105/)

間取りは変えずにデザイン一新&収納を増設(https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0105/

天井の高さを生かして造作した三枚引き戸のリビング収納のほか、寝室収納、洗面室手前のリネン庫など、生活空間を圧迫することなく充分な容量を確保した収納計画の技が光るリノベーション事例です。間取りこそ既存の状態と大きく変わりませんが、収納の量と動線を見直すことで格段に暮らしやすくなりました。
床は全室同じ材で統一し、見切りの無い完全フラットフロアに。ロボット掃除機も家中を自由に動き回ることができます。

キッチンと水廻りの部分リノベーション

キッチンと水廻りの部分リノベーション(https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0108/)

キッチンと水廻りの部分リノベーション(https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0108/

大理石とタイルの天板が目を惹く、コの字造作キッチンが特徴の事例です。リビングの広さを圧迫したくないというお施主様のご要望に、コの字型キッチンはピッタリ。コンパクトなサイズの中に広い作業スペースとたっぷりの収納を確保できます。
キッチン奥はランドリールーム。既存のシャワールームを解体し、空間を拡げました。キッチンのレイアウト変更により生まれた空間をアイロンスペースとし、洗う/干す/アイロンを一室に集約しました。

戸建てリノベーションで「土間のある家」に

戸建てリノベーションで「土間のある家」に(https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0113/)

戸建てリノベーションで「土間のある家」に(https://hikarinobe.com/constructioncase/case_0113/

もともと和室だった玄関横の一室を土間空間のアトリエに変更。土間アトリエは絵画・彫刻・陶芸など、ご自宅でアート活動をされる方にぜひおすすめしたアイデアです。玄関から靴を履いたまま行き来できる開口を新設し、玄関からも居室側からも出入りできる回遊レイアウトとしました。
LDKは珪藻土壁とオークの見せ梁で、ナチュラルながらもフォトジェニックな空間に。キッチンも家具のように空間に調和する木製を採用しました。

まとめ

今回はリノベーションとリフォームの違いについて解説してきました。

デザイン設計が入る工事をリノベーション、入らない工事をリフォームと考えれば、相談する際にどこへ行ったらよいか迷いにくくなると思います。
間取り変更などの空間設計や、内装デザインの提案を希望される方は、ぜひ「リノベーション」会社にご相談ください。

当社ひかリノベは「リノベーション」会社です。マンションも戸建ても対応可能。
中古物件を購入してリノベーションをお考えの方には、家探しからリノベーションまでワンストップで承っております。
居住中のご自宅のリノベーションをお考えの方には、工事中の仮住まいのご案内もワンストップで承っております。

現在、ひかリノベのサービス概要をまとめたパンフレットと施工事例集のPDFデータを無料で配布中です。下記ダウンロードボタンより、どうぞお気軽にご覧ください。

 

記事監修

三好 海斗(宅地建物取引士、賃貸経営管理士、既存住宅アドバイザー)

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